弁天湯


【2004.2.12】  
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弁天湯
墨田区向島1−9−8
03-3622-1204
15:30-24:00、不定休→廃業、番台。
東部伊勢崎線の業平橋駅で下車したら駅前通りを少し北上してから大きな交差点で左折して西(隅田川方面)に向かう。しばらく行くと三つ目通りに出るので、ここを今度は少し南下してすぐの路地を左折した左側。都営浅草線の本所吾妻駅からだったら三つ目通りを北上して北十間川を渡ってすぐの右手路地を入った左側。どちらも駅5−6分ぐらい。


コメント:とにかく伽体の大きな銭湯で、周囲もしっかり塀で囲まれている。建物はまさに神社仏閣を思わせる立派なもので、正面には千鳥の破風と木彫りの懸魚(描かれている鳥の種類は鷺?)も備え付けられている。中庭から伸びる大樹の枝が屋根をも覆い隠さんとする感じで、まるで境内の大木のようだ。
玄関を入ると左右に下足箱、ここの天井もきっちりと格天井。番台で料金を払って脱衣場へ。さすがに天井が見上げるほどに高く、立派な折りあげ格天井。右奥には縁側もあって、大木の植わる庭の塀際には古い屋根瓦などが積み上げられている。島ロッカーは1列(上には銭湯グッズが陳列されている)だが、壁際にも備え付けロッカーがあって、その間に木製の長いすが置かれている。秤は縁側にMORIYAの独特の形(丈が低くて、表示部分が斜め上を向いている)の秤が置かれているほか、男女境の鏡壁の脇にもKeihokuの秤が置かれている。
浴室に入ると、レトロな外観とは対照的にタイルを中心に綺麗に改装されている。とはいえ、高い東京式2段天井はそのままで、新旧が折り混ぜられている感じだ。島カランは1列で、カランの配置は7-5-5-2+2、というのも左側の壁際の真中辺に立ちシャワーブース2基があり、その奥がサウナスペース(今は閉鎖されているのだが・・・)になっているからだ。正面は中盤の高さまで化粧タイル(境目に竹の模様あり)できれいにされているが、その上にちゃんとペンキ絵(渓流の絵で、覚書はないが、中島師風か。女湯側はなんと富士山)も残されている。浴槽は3槽で、左から薬湯(記載はないがじっこう風)、5点ジェット座湯2基、ミクロのバイブラ湯という配置。右2つは42℃弱になっていたが、薬湯だけが45℃はあってすばらしい湯加減だった。というのも1回入った後に埋め太郎が出現して、入っている間中水を出しっぱなし。で、次に入ったときは43℃弱ぐらいになってしまっていた。(脱衣場には「お湯はちょうどよくなっているので、埋めすぎないようにしてください。」という張り紙もあるのに・・・。最近つくづく実感するのは、銭湯の湯加減というものはお客によってひどく左右されるものだということ。少し熱いぐらいならがまんして入る人が多いが、熱すぎると大胆に埋められてしまって逆に温めになってしまうのだ。
話が逸れたがそんなわけで、外観はみごとな寺社風巨大銭湯で、内部は改装宜しい新旧折衷のレトロ銭湯だ。ちなみに帰りしなに番台のところに「薪は要りませんか?」と尋ねる人があって、「今は使ってないのよ。業平橋の薬師湯は薪で沸かしてるみたいだけど。」との会話。逆に薬師湯は思いっきりのビル銭湯なのだが・・・、判らないものだと実感。

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