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井草湯 igusayu
杉並区下井草5−3−15
03-5930-6212
16:00-23:00
金曜休、フロント


訪問記 【2009.1.25】

コンクリート造りの箱型の一軒家銭湯で、煙突も四角いコンクリート製。外観はあっさりなんだけれども中はなかなかまったりくつろげる昔ながらの構造のレトロ銭湯なのだ。


いわゆる玄関スペース、これが自動ドアーの中にあるのだが、両脇が下足箱になっているほか、正面にフロントがある(本来ここは玄関だったのでは?)。料金を払ってから引き戸を開けて中に入るとそこが一面の四角いスペースの脱衣場。本来はここに番台なり、フロントがあるところになにもないので、ある意味お客だけのプライベートスペース。男女境は鏡壁。手前側と壁側にロッカー(ここはフロントで鍵を貰う形式)。そんなわけで脱衣場の中央が広く開いている。ソファーと小さなテーブル。ジム機一つ、大きなテレビあり。体重計はYAMATOの小型のアナログ体重計。ちょっと体育館のようだが、妙にくつろげる休憩室となっている。


浴室へ。実にシンプルでレトロ。でもそんなに老朽化を感じさせることはなく綺麗。床はパール柄の化粧タイル。浴槽などに昔のタイルがそのまま残っているのがいい。浴槽下の淵に昔のマーブルブラックタイルあり。カラン周りは結構新しいタイルに張り替えられていて、桶置き台は茶系統の石張りだでけっこうゴ−ジャスだ。天井は低めでフラットで、湯気で視界が悪いのが温泉風か。

浴槽はシンプルな2浴槽。深湯と広い浅湯、背ジェット数本、右手はバイブラで赤い水中ライトアップ。湯温は43℃ぐらいだけれど柔らかい。正面壁は丸山さんのペンキ絵。20年3月28日、志摩と書かれている。海に小島が点在している図(女湯も富士山ではないようだ)。立ちシャワーブース1基。島カラン1列で、配置は5-5-5-6、カランは5角の赤青、桶はケロリン黄で椅子は普及版。


というわけで、井草湯は一見味気なさそうなコンクリート造りの一軒家銭湯だが、どうして中はなかなかむかしの風情が残る静かで落ち着くいい感じの昭和レトロ銭湯だ。

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