訪問記 【2008.11.9】
今日は杉並区はりんご湯をやっているということで、浜田山の浜の湯へ。 駅周辺、縦に伸びる通りは結構賑やかなのだが、浜の湯のある駅北、横の道筋は日曜の夕方なのに結構寂しげかな。南側は新しい大規模マンションが建築中?で新たな活気を呈しているようだけれども・・・
それで浜の湯、大きな千鳥破風とむくり破風のある綺麗な外観の一軒家レトロ銭湯。玄関周りも綺麗にしてあって右側にはベンチが置かれていて、風呂上りにくつろげるようになっている。このベンチが結構人気で人が座っていることが多い。玄関を入ると典型的な構造で左右に下足箱あり。下足錠は太陽光線が短めのおしどり錠。入り口は自動ドアーに改装されていて、引き戸上のガラスには「男湯」、「女湯」と書かれているのだが、良く見たら摺りガラス文字ではなくて、後ろから張り紙をしてあるものだった 。
中に入ると番台。男女境は鏡壁、天井は折り上げ格天井で、柱時計も健在。天井周りの木窓のデザインが昔ながらのレトロ調の飾りつき。中央に島ロッカー1列があって、上にはガラスショーケースにシャンプーなどの湯道具が陳列されている。島ロッカーの扉が改装されていて、100 円返還方式のロッカーに変わっている。以前のオレンジ色の市松模様のデザインは気に入っていたのだが・・・。体重計はTanita のデジタル体重計、ドライヤーの機械も新しいものに取り替えられていた。
浴室へ。ここの雰囲気は昔のまんま。島カランは2列でカランの配置は6-5-5-5-5-6 、カランの湯量・湯温は良好。カランは温泉マーク付の赤・青レバー式(日の丸扇子マークあり)。椅子は普及版で、桶は睦和の白で温泉マーク が印刷されたもの。男女境壁はモザイクタイル絵で、白樺と湖水と山並みが描かれた和風テイストのもの。立ちシャワーブースはない。鏡は横長はめ込み式で、これがなんとなく温泉場のような雰囲気を醸し出している。 浴槽は古典的な浅湯と深湯の2浴槽で、浅湯の真ん中には檻からお湯が注がれている。3点背ジェット2 基あり。湯温は43℃弱とちょうどよくて暖まるよいお湯だ。今日はりんご湯で、浴槽カランに袋に入れた四つ切りんごが一杯詰まっている。浅湯の浴槽にはまるまる1個のりんごが1個だけ浮かんでいた(帰りに女性の常連にはサービスでりんご丸ごと1個が配られていた様子)。そして、正面壁は丸山さんの富士山のペンキ絵(15.9.8 、西伊豆の覚え書きあり)。だいぶたっているのだが保存状態が極めて良好で綺麗。女湯側は北海道の駒ケ岳の近景のようだ。
というわけで、浜田山駅近傍の商店街に並んで佇む浜の湯は、格天井あり、柱時計あり、モザイクタイル絵あり、ペ
ンキ絵ありで、レトロファンの期待するものがすべて揃い踏みしていてお湯がとってもいい正統派レトロ銭湯だ。
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