ゆ家 和ごころ
吉の湯

【2007.8.7】  

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ゆ家 和ごころ、吉の湯
杉並区成田東1−14−7
03-3315-1766
営業時間13:30〜22:00、月曜休、フロント。

http://www.geocities.jp/yuyawagokoro/


アクセス:京王井の頭線の
永福駅と地下鉄丸の内線の新高円寺駅もしくはJRの高円寺駅(南口)との間で運航されているバス(新02、高45系統)の「松ノ木住宅」バス停で下車したら、大きな駐車場スペースの脇を西に向かって入っていく。しばらく進んで2つ目の横断歩道を右折して北上する。右手に「ゆ家和ごころ」の第二駐車場を通り過ぎれば、やがて右側に見えてくる。バス停から5分ぐらい。
中野駅(北口)から吉祥寺駅もしくは五日市街道営業所を結ぶ中35、36系統バスの
「和田堀公園入り口」バス停からもアクセスできるが、やや遠い。五日市街道のバス停からみて西側の成田東3丁目の交差点を左折して南下し、クリーニングスワロチェーンの手前をさらに左折して進み、突き当りを右折してすぐの左側。7-8分。

コメント:
全面建て替えて、2007年4月28日にリニューアルオープン。東京では最も新しい和風一軒家銭湯だ。玄関上にはモダンな造りながら唐破風屋根も取り付けられており、日に照らされて輝くベージュと赤茶色の屋根瓦の感じはまるで沖縄は那覇の首里城を彷彿とさせる(もちろん規模はぜんぜん違うのだが・・・)。要するに南国的な明るいイメージのモダンニュー銭湯(スーパー銭湯ではなく、紛れもないニュー銭湯)。

自動ドアーを開けて玄関スペースに入ると両側にシリンダ錠の下足入れ、靴を預けて低めの上履きエリアに入り、さらに自動ドアーからロビースペースへ。正面には右斜めを向くようにフロントがあり、早速「いらっしゃいませ」とおそろいのユニホームを着た若い店長と副店長の挨拶を受ける。フロント手前に
自動券売機があり、サウナ付とか手ぶらセットだとか、お好みの入浴券を購入して、下足箱キーとともにフロントに渡す。

右手にはロビースペースが広がっており、ちょっとした
喫茶店のようにテーブル・椅子のセットが散りばめられており、中央上に備え付けられた薄型テレビを見ながらくつろげるように工夫されている。フロントでは生ビールのほか、ソフトクリーム(夏季限定でカキ氷)、牛乳、コーヒー牛乳、マミー、おつまみ、デザートなどが食券で購入できるほか、清涼飲料の自動販売機もある。ロビースペースのところどころに活けられているフラワーアレンジメントが心を和ましてくれる。

男女別々の
可愛らしいミニ暖簾を潜って脱衣所に進む。脱衣場はとてもこじんまりとしているのだが、その後に控える入浴施設が贅沢なほど広いのでここは我慢?といったところ。サウナ客用の縦長のロッカーと一般用の箱型ロッカーが並び、クボタのモダンな縦長体重計あり。化粧台はアイボリーのモダンな造りで、有料(20円)ドライヤー2基完備。これがターボ式でなかなか静かながら馬力のある優れものだ。脱衣場にも生け花があり、天井や壁に和風のデザインが施されていて、温もりを与えている。

さて、浴室へ。基本的には
中央に大きな変形楕円型の大浴槽ひとつがあり、周辺の3方向の壁際にカランが並ぶ(ゆったり間隔で17基)。どう見てもニュー銭湯の浴室だが、シャンプー・リンスが備え付けでないところが、銭湯の銭湯たるところ。カランはロケット型の最新のもので、固定シャワーの回転式取っ手がシャワーの根元ではなく、下のカラン脇に設置されているところがユニーク(手を伸ばさなくていいので、この方が確かに合理的)。

内風呂は、手前にお湯の注ぎ口と
バイブラがあって、左手に電気風呂(比較的マイルドなもの)、奥にショルダーエステ(高い位置にビッグジェット1本)、ボディージェット(横からの2点ジェト、この強さが強烈)、最後にミドルエステ(低い位置のビックジェット1本、腰用)の座湯がならんでいる。湯温は熱からず、ぬるからずの42℃にきっちり設定されている。立ちシャワーブースが入り口左手に2基と露天の出入り口手前に2基あり、きらきらと貝殻のように輝くパールのようなタイルの帯がお洒落な感じ。ホース付のシャワーは大きくて口角にお湯(または水)が広がるので、使い心地がいい。奥の室内灯に黄色い猫(女性側は南洋の鳥)のオブジェが絡まっているのにも注目。

そしていよいよ露天スペースへ。天井は吹き抜け格子の木枠が組まれていて、上にはところどころに簾が被せられている。正面の壁には和風の柵でできた塀の前に大きな竹林が植え込まれている。その手前には椅子が数基置かれていて、まったりとくつろげるように工夫されている。右奥にサウナスペース。
コンホートサウナといって、多少蒸気を入れてあるものらしいが、いわゆるミストサウナではなく、乾式サウナに近いもの。ちょっと湿り気がある分、長く入っていられるような感じだ。テレビ1台と12分計あり。床にはマットも敷かれていて本格的(入浴込みで800円という別料金制)。

最後に浴槽群だが、内風呂と背中合わせに
大きな水風呂(20℃でバイブラ付で気持ちいい)があり、外側壁寄りのサウナ室の手前に壷(樽)風呂2基あり、お湯が一杯に張られていてジャブンと溢れるのが気持ちいい(これ、ニュー銭湯では当たり前だが、銭湯で見るのは初めてかもしれない)。そして男女境壁のところに高濃度炭酸泉のぬる湯(40℃とのことだが、体感が41-2℃)がある。医療用の器械で炭酸を溶かしたいわゆるラムネ風呂で、したがって弱酸性ということになる。手を入れていると淡淡が付いて来るという面白いお湯で、長く入っていると(温めなのに)後で体が真っ赤になっているのに気づく。

というわけで、430円でこの広い入浴施設、特に都内最大の露天風呂スペースでくつろげるというのはなんとも贅沢な気がする。サウナ料金も払って長時間くつろぎたいものだ(一応、3時間を越えると追加料金)。そんわわけで、
リニューアル沖縄風一軒家銭湯の「ゆ家 和ごころ」は住宅街の中に忽然と現れた都会のオアシスだ。「和ごころ」のネーミングは平和の和、和風の和、なごみの和ということだが、もうひとつ飛び切りの意味が込められているのではないか(それは店長美和さんのまごころ)。なお、建て替えの際の近隣住人との取り決めで、営業は22時までになったとのこと(住宅街だから仕方ない?)、その代わりに連日13時半から営業してくれるというのは有難いことだ。

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