鶯湯

【2003.2.28】  
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鶯湯
渋谷区鶯谷町7−16
03-3462-2520
15:30-24:00、
廃業、番台。
JR渋谷駅で降りたら歩道橋を渡って国道246号の反対側へ渡る。線路よりに左折して少し進むと今度は変則の四差路を左斜め前の道へ。さらに石垣の上と下に分かれるY字路を左へ進む。この道は半円を描くように右へカーブしていく。ずっと行くと突き当たりに出る(左はミニストップ)。この道を右折してすぐの細い路地を左折して階段を降りていくと突き当たりの道の向こうが鶯湯。駅から10分。


コメント:ここは一度外観を下見に来たたことがあったのだが、突然廃業してしまうとのことで急遽の最終日の入湯となった。戦後間もない頃の開業と聞いていたが、なるほど改装された玄関上に見え隠れする屋根瓦は平入りの立派な物のようだ。銭湯の左サイドには道なりに「清光苑」という中華料理屋と鶯湯のコインランドリーが並んで続いていて、これらの建物が一塊りになっているようにも見えるのだが、実際どうなっているのかはよくわからない。ただし、銭湯廃業後もコインランドリーの営業は続けられるようで、これらの建物はそのままということか?ちなみにコインランドリーは玄関の左側にもある。
さて、暖簾をくぐって中へ。下足箱のスペースは左右の奥に深い。それなりに古めの玄関の引き戸から脱衣場へ入る。声の大きなしゃきしゃきしたおかみさんがいると聞いていたので、どんな挨拶をうけるものかと期待して中に入ったが、意外にもおとなしめの声だったのでいきなり面食らう。番台に座っていたのは見かけも結構年輩のおばあさんだから別の人か?脱衣場は高い格天井(アール付き)があって典型的なレトロな東京型銭湯という感じだ。中央に島ロッカーがあり、銭湯グッズが乗っている。壺庭などはないが、トイレは外に出て後ろに廻ったところだ。手前と外側の壁にもロッカーが並んでいる。鍵は一部が古いおしどりで大半は松竹の鉄板錠。洗い場はそこそこの広さで島カランが2列ある。全体的にはほとんど昔のままで、タイルもすべて昔ながらのものだ。従ってサウナも立ちシャワーブースもない。島カランには鏡が付いているだけだが、男女境の壁際には固定シャワー、外側壁際にはハンドシャワーがついている。カランの配置は7-5-5-5-5-7となかなかのラインアップ。カランの湯量・湯温良好だが、シャワーはちょっとぬるめ。浴槽は典型的な狭い深湯と広い浅湯で、中で大きくつながっていて湯温は同じ。表示は37℃だが実際は42℃といったところか。深湯は水を打ったように静かで、浅湯には単発ジェットが5条付いている。そのほかに土管のようなものが上を向いていてごぼごぼとお湯が湧き出している。最後に装飾ものだが、ペンキ絵には富士山なし、説明書きなしだが、ヨットの浮かぶ松島の風景か。でも海の向こう側に低い山並みがあるから、大沼湖?穏やかな風景だ。ヨットの感じからは丸山師によるものか。さらにその下にモザイクタイル絵があって山並みと欧風ロッジ?が描かれている。また男女境にも同様のモザイクタイル絵がある。
体を洗っていると脱衣場の戸ががらっと開いて大きな声で「ありがとうございました。コインランドリーはやってますから。」と女将さんの声。洗っているときに言われても困るが、これがうわさの女将さんなんだなとすぐわかった。遅れて女湯の方からも同じ声が聞こえてきた(ちなみに時刻はまだ6時頃)。女将さん、ちっとも感傷的になっている様子はなく、きっとこの方の性格なのでしょう。何回か体験した銭湯の最終日の雰囲気とはひと味ちがう鶯湯最後の日であった。とてもいいレトロ銭湯でした。

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