船橋湯

【2004.11.29】  
内部の写真を見る

船橋湯
世田谷区船橋1−9−9
03-3429-7033
16:00-23:30、木曜休→
廃業(2007年4月末)、番台。
小田急線の千歳船橋駅で下車。駅北側の商店街を少し進んだ右側。花道のようなスペースあり。駅下車1分。


コメント:東京にもまだこんな銭湯があったんだと久しぶりに驚いた超レトロ銭湯だ。少し軒の高い平入り屋根の瓦屋根に簡素な破風がついている。懸魚などはない。
玄関スペースを取り囲んでいる硯材もどれもこれもレトロなもので、骨董品屋に並ぶ年代ものの家具のようだ。下足箱も木製で、下足錠は東京でも珍しいおしどりの旧型のもの。古びた引き戸を開けて脱衣場に足を踏み入れ、脱衣場の中央に立ってあたりを見回したらどこもかしこも回りじゅうすべてが昭和の色で埋め尽くされていた。
闇夜の庭に向かってベンチが置かれ、右側にロッカー、手前には乱れ籠が詰まれ、奥には旧式のマッサージ機が横たわる。
浴室との境も昔のままの木製の扉で、浴室内も昔のままだ。正面には5年前に描かれた丸山師?による富士山のペンキ絵(11.11.11とだけ書き込みあり)、浴槽は何もない浅・深の2槽。お湯は熱めの46℃ぐらい。(久々)。男女境壁はタイルが剥がれ落ちたモルタルむき出しのようになっていて、ただ九谷と思われるタイル絵が3服、浴槽上にも2服あって、なかなか壮観な眺めだ。描かれているものは、ウズラ、鷹、鹿、兼六園、鯉など。島カランは1列で、カランの配置は6-4-4-4、カランのお湯は手では触れないほどの熱湯(昔はこういうのが結構あった)、湯量は十分。カラン周り、床のタイルは昔のまんまの細かい正方形のもの。ところどころにチェス盤模様やマジョリカタイル風の色タイルもあり。
そんなわけで船橋湯は最近ではあまり見ることのできなくなった、まったく手を加えられていない(レトロマニアとして捜し求めているものがそこにある)究極の超レトロ銭湯だ。


[再訪問(2007.4.28/30)]


船橋湯

【2007.4.28】  
内部の写真を見る(男湯)
タイル絵の写真を見る
内部の写真を見る(女湯)

船橋湯
世田谷区船橋1−9−9
03-3429-7033
16:00-23:30、木曜休→
廃業(2007.4.30)、番台。

アクセス:小田急線の千歳船橋駅で下車。駅北側の商店街を少し進んだ右側。花道のようなスペースあり。駅下車1分。


コメント
今月いっぱいで廃業とのことで、今日(4月28日)船橋湯、行ってきました。夕方5時ごろからゆっくり入って出てきたら、写真を撮っている人がいて、「しまった、写真に写ってしまった」と思ってよく見たらDEEP ACIDさん。ひとしきりだべってバトンタッチと言う感じで。しかし、DEEP ACIDさん、確かこの間、船橋湯のレポート書いていたはず?で、聞いてみたらやはり、マラソンのあとでもう一度訪問とのこと。恐れ入りました。

船橋湯、しっかり堪能してきました。ほんと、残念ですねえ。1人いた相客が出たから、写真撮らせてもらおうと頼もうと思ったらタッチの差で、2人入ってきたので、諦めました(外観だけはばっちり)。夜、行ったときの印象派暗い?感じだったけれど、日差しのあるうちに行って見るとなかなか、きれい?(言いすぎ?)にも見える。思っていたよりはと言う感じか。お湯はほんとに良かった。埋め太郎おじさんがいたので、ほんとちょうどいい感じ。それでも湯船から上がると足がじんじんするし、体は真っ赤になるから、そこそこです。

タイル絵は見直してみてもなかなか見事特にウズラのは気に入っている。中島さんの富士山のペンキ絵。右に大きく描かれた松の木はなかなかの力作。女湯側だけに古い木のロッカーが残っている様子。帰りしな振り返ったら女湯丸見えで、頭拭いている人が見えてしまった。まずいまずい、慌てて目をそらす(覗き込んだわけではありません。普通の体位で)。まあ、おおらかというか、こんな銭湯はもうあまりないですね。そんなわけで、まだの人はどうぞ。30日までです。明日、明後日あたりはマニアがニアミスする可能性が高いか。

[2007.4.30続報]
つかささんのサイトのメーリング・リスト仲間が最終日に集うと言うことで、再々訪。3時半に集まって、夜の9時近くまで千歳船橋にいました。開店を待ってみんなで入り、
写真を一杯撮らせて貰いました。お湯は東京でも屈指の熱さ48℃はあったでしょう。少し水で埋めて、それでもみんな長くは入っていられなかった。

同湯を現在の経営者が
先代から引き継いだのが、69年前(昭和13年)建てられたのはおそらく80年前ぐらい?ということで、現存する東京最古の銭湯建築ということになりました。が、それも廃業ということで、本当に残念です。町田師匠が年末に「銭湯遺産」という写真集を出すそうですが、ぎりぎり編集に間になえば、船橋湯の写真も載せたいと言っていました。入浴の後は、近所の飲み屋で2-3時間?そのあと、数人でもう一度入浴して解散しました。

[2007.5.3続々報]
さらに廃業後の5月3日、再々々訪して、
女湯側のタイル絵の写真を撮らせて貰いました。また、貴重な下足錠と(女湯側にあった)古いロッカー錠(いずれもおしどり)を頂いてきました。ちなみに5月4日には、現在、フジテレビで放映中のテレビドラマ「鬼嫁日記、いい湯だな」のロケーションが同湯で行われるとのこと。

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