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八幡湯 hachimanyu
世田谷区北沢3−26−4
03-3468-0191
15:30-24:00
水曜休、番台







訪問記 【2008.11.15】

つかささん地元の八幡湯へ。実は自分も独り身のころ6年間も下北沢に済んでいたが・・・ で、八幡湯。ビル銭湯の1階。写真撮ろう思ったらビルの外装を改装中で、包帯でぐるぐる巻きのような状態。それでも入り口やら包帯ごとの外観やら写真に納めて中に入ると、いきなり正面壁に「写真撮影禁止」と張り紙がしてあるのを見てさすがにたじろぐ(撮影直後だったので)。そのまま入って「見てました」と怒られるのもなんなんで、一旦外に出て近くのコンビニ前でタバコすってから再訪問(ここから先は撮ってません)。

玄関周りは植木や石灯篭風のもので飾られていてなかなか和風旅館の入り口っぽいが、いかにも昭和中期的感じのビル銭湯。左右にさくらGの下足錠の下足箱。踊り場の板の高さがやに低いのが気になった。例の張り紙のほかに「お手洗い だけの使用はお断り」とも書いてあって、だいぶいろいろ苦労しているのだろうか。


木の引き戸を開けて中に入ると割りとさっぱりした感じの女将さんが番台に。判子もらうもはいどうぞみたいに渡されて、あっさりしている。脱衣場の雰囲気はなんか卓球場かビリヤード場といった感じで、四角い柱に鏡が張られたりしている。ロッカーは背中の壁側と男女境の鏡壁の下にある。体重計はHokutowのアナログ体重計。天井は低めの板張りで、3枚羽の扇風機がぶら下がっている。ポスターがべたべた貼ってあって、10月10日のラベンダー湯のとっくに終わったポスターなんかも貼ってある。端っこの(例の)田無の庚申湯のOLがケロリン桶持ってどこの銭湯行こうか相談しているポスターあり。つくずくまた眺めて、下に標語のようなもの(なんだっけ、ストレスを今日もひと風呂浴びて流しましょう、みたいなせりふだったが)、気づいたのは東京浴場組合と何とも書いてない。


とまあ、いろいろ眺めて浴室へ。はっきりいって手があまり加えられてなくていい感じ。いたるところにマーブルグリーンのタイルが縁取りのように残されている。側溝もタイルでできているところなどが古いままだ。真ん中の島カ ランに鏡も何もないのもクラシックスタイル。右手男女境壁には枠だけ色違いの小さなタイル張りがあり、その下の壁カランがやたら密集しているのも昔風。数えたら狭いところに11個も付いているのだが、むむむ、よく見たら4機はお湯だけのシングルカラン。これを東京で見るのは初めてかもしれない。 浴槽の位置も変わっている。正面壁下ではなく、男女境壁下でもなく、外側壁下なのだ。つまり男女の浴槽は思いっ きり離れた位置にあることになる。これはえらく珍しいのでは?浴槽の端には丸い柱が埋まっていて、浴槽は真四角の浅湯深湯(同じぐらいの大きさ、42℃ぐらいだが、やたら温まる)とシンプル。なぜか水中にバキュームホースのようなものが埋没されていて、そこからお湯が噴出している。全体の雰囲気として東京銭湯と言うよりは温泉場の雰囲気。これは特異な銭湯がこんなところによくあったものだという感じ。正面壁は何もなく、上の方はぐるっと板張り。カランの湯温・湯量は良好。立ちシャワーなどはない。


というわけで、下北沢駅至近の八幡湯は、一元には何かときびしく、玄関回りが旅館風で浴室内の雰囲気も場末の温泉のようななかなか寛げるレトロファンには雰囲気がうれしいいい銭湯だ。ぜったいまた行きたくなるような雰囲気がある。(ちなみに若いお父さんが赤ん坊と女の子を連れて風呂に入っていた。幼児は見たことがあったが、男湯で赤ん坊は初めてだ。ずっと泣きっぱなしだったが、一生懸命体を洗っていた。ん、近い将来のつかささんか。)

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