塩原湯

【2008.6.24】  
塩原湯
世田谷区宮坂3−27−5
03-3426-1126
15:00-243:30、水曜休
、番台。
アクセス:小田急線の経堂駅で下車したら駅北側へ出る。道がやや複雑に入り組んでいるが、北側交番脇から斜め左に向かう「すずらん通り」というのがある。ここを北上して商店街を進んでいった右側にある。駅から7分の記載。


コメント:
昨日は飲み会の前の時間を利用して、あと1週間で廃業の経堂はすずらん通りに面して建っている塩原湯へ。 塩原湯は商店街の中に並んで建っていることもあって、ちょっと町屋風というか、隣の建物と肩を並べるように寄り添うように建っている一軒家銭湯だ。階上のほうは住まいとなっているようで、はるか上には平井りの瓦屋根(横から見るとちょっと破風になっている三角が見える)、そして正面には立派な千鳥破風の瓦屋根が備え付けられている。屋根下には一枚板の立派な看板が取り付けられていて、暖簾とは別にまた「塩原湯」としっかり刻まれている。かつて坪庭だったと思われる右側(女湯側)にはコインランドリーを併設、左側は倉庫の上にまたまた看板があって、サウナやラドン湯の宣伝が描かれている。 玄関周りは電球色のライトで照らされているので、ほのかに暖かくモダンな感じがする。

玄関を入ると左右に定番の下足箱が並んでいて、
床タイルは大小の四角いタイルを張り合わせて作った幾何学模様、段差の縦部分にマーブルグリーン(浴槽などによく使われているもの)が残っていて面白い。脱衣場との境は昔ながらの木の引き戸、中に入ると番台だが昭和中期的な新しい形式の番台で、階段を上らなくても引き戸で中に入れる形式だ。男湯側の外には小さいながらも小さい庭が残っていて、外の光が入って清々しい。脱衣場の天井はかつては格天井だったのか、折り返し部分だけが残っており、あとは黄色く塗った畳み状のベニア板で改装されており、ちょっとシュールで明るい感じに仕上げられている。島ロッカー1列で、上には湯道具を売る陳列ケースが置いてある。男女境は鏡壁になっていて上に太い丸太が渡されている。体重計はYAMATOのアナログ体重計

さて、浴室へ。タイルなどは比較的新しいものに貼りかえられていてきれいな感じ。真ん中に島カランが1列あるがここはシャワーなし。で、カランの配置は7−6−6−6、カランやシャワーの湯加減はちょうどいい。
カランはちなみに5角形の茶色型(中央に青赤)。入って右側に立ちシャワーブースが2基あり、入って左側は無料の簡易スチームサウナがある。 ビジュアルだがなかなかの充実ぶりで、正面には丸山さんの本栖湖越しに見た富士山のペンキ絵があり、丸山さんらしい穏やかな感じの風景だ。その下にはモザイクタイル絵があるのだが、描かれているのが定番の熱帯魚、右側に大きな金魚が3匹いて、その後ろの海草がカラフルで可愛らしい。そして男女境壁上もモザイクタイル絵で、欧州の湖水と建物が描かれているのだが、真ん中に大きめに黄色いヨットが描かれていて、これがまたなんとも可愛らしい。 湯船は基本の浅湯と深湯で、浅湯には2点背ジェット3基付き。奥の檻のなかにラドン石が入れられていて、お湯が注ぎ出ている。湯温は42℃強と熱からずちょうどいいお湯。

というわけで、塩原湯は商店街の中に並び立つお洒落な外観のレトロ銭湯で、ペンキ絵やタイル絵などのビジュアルも充実している上に、小さなサウナも併設されていて基本的な浴室施設が充実している現役バリバリ感の強いいい銭湯だった。あと1週間とはなんとももったいないですねえ。

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