|
|
内部の写真を見る |
鶴の湯 世田谷区若林4−20−15 03-3414-1396 14:30-23:30、2、12、22日休、日曜は前日休、番台。 アクセス:世田谷線で三軒茶屋から3つ目の松蔭神社前駅で下車。三軒茶屋寄りで線路を渡って商店街を北上。しばらく進んで最初の路地を右折してすぐの右側。駅から1分。 コメント:ここは何ともしっとりするような平入りの瓦葺屋根のレトロ銭湯だ。正面には小さいながらも千鳥破風の屋根も付いている。建物(やや斜めに建てられているのだが)の正面や右横に比較的広いスペースがあって、玄関前にはベンチと灰皿が置かれていてくつろげるようになっている。また、この玄関前には長く伸びたビニール製の庇も取り付けられており、のんびりと休める休憩所の雰囲気になっている。実際、この日も洗濯を待つお兄さんがここでくつろいだりしていた。 玄関は左右から上がる典型的な構造で、自動ドアーを開けて中に入れば、右側に番台。脱衣場の雰囲気は派手さなく、天井が高くてがらんとした感じ。横長に島ロッカーが置かれ、番台横の手前側にも壁ロッカーがある。左奥は脱衣場に洗濯機がならぶ仕組みのコインランドリー。天井は一応格子状に区切られてはいるが、壁ともども漆喰造りで地味な感じ。坪庭はなくて、男女境は古典的な鏡壁になっている。その手前には縦長の入浴グッズを収めた陳列ケースが置いてある。浴室手前に置かれた体重計はデジタルものだ。なお、ご主人の趣味と見えて、手造りの戦車の模型が島ロッカーのうえに忽然と置かれている。 浴室へ。それほど広くはないのだが、島カラン2列で、カランの配置は6-5-5-5-5-7(湯温・湯量は良好)。左手の壁側はすべてホースシャワー付きで、左側の島カランには固定式のシャワーが付いている。島カランの鏡は横長で一繋がりのもので、それとは別に左手前壁の立ち位置に横長鏡が貼り付けてあるのが珍しい(この鏡一杯にペンキ絵が移って見えるのがすばらしい)。というわけで正面には富士山のペンキ絵。覚書なく(最近自身がなくなっているのだが)、河口湖か何か大きな湖(ヨットが一杯描かれている)の向こう側の遠くに富士山、その手前に雲がたなびき、また右手前の近景に大きな松ノ木が数本描かれているので、これは中島師の手によるものか。ビジュアルとしてはこのほかに男女境壁の上に横長のチップタイル絵あり、画題は洋風の湖に白鳥と水車。 最後に浴槽だが右から深湯(底から小さなバイブラ)、中で繋がった浅湯(2点ジェット2基とそれに続くバイブラ湯があり、このバイブラのところが赤い赤外線)、湯温は43℃弱か。そして一番左側に四角い薬湯の浴槽がある。琺瑯?看板が取り付けてあって、大星工業株式会社の天然鉱物エッキスというもので、白濁した薬湯だ。それでこの浴槽だけが44−5℃はあると思われ、なかなか温まるすばらしい薬湯だった。 というわけで、松蔭神社前の鶴の湯は昔ながらの世田谷のこじんまりした商店街によくマッチした、昭和レトロのなごみ銭湯だ。世田谷線の駅に松蔭などを描いたイラスト付きの可愛らしい絵地図が掲げられている(比較的新しもの)が、しっかり鶴の湯の名もきれいな黄色文字で刻まれていた。 |
|
ホームへ戻る| 東京銭湯リストへ戻る|