亀の湯
Part1

【2002.12.5】  
亀の湯Part2へ続く
亀の湯
埼玉県川口市本町1−2−4
048-222-4656
15:00-22:00 月曜休、番台。

JR川口駅東口の駅前から南東に伸びる本町大通りを南下すること7−8分、本町1丁目の交差点(6差路ぐらい))から本一通りへ(2本目へ右折)。すぐのひどく細い路地を右折した左側。埼玉高速鉄道(営団地下鉄南北線と相互乗り入れ)の川口元郷駅からは岩槻街道を南下してくれば先の6差路あたりに出る。こちらからは5分ぐらい。なお、JR川口駅には宇都宮線の電車は止まらなず、京浜東北線の電車だけが停車する。埼玉地区では「あたりまえ」すぎるらしく、アナウンスもなければ看板も少なくてわかりずらいので要注意。

コメント:亀の湯のある本一通りは江戸時代には日光御成街道の川口宿が置かれていたところで、本陣の門なども残っている。以後も川口銀座として栄えてきた商店街なのであるが、今はひっそりとしている。JRの川口駅からも離れていてそうと知らなければただの場末の錆びれたエリアだ。しかし、逆にそういう目で見ると確かに古い建物も残る旧宿場町の風情だ。
さて、亀の湯は創業明治25年(1892年)ということだが、現在の建物は昭和6年、関東大震災後に建て直されたものである。アールデコ風の建築様式が売り物だ。なるほど噂どおり、入り口上の梅のマーク、ステンドグラス、すずらん型のランプシェード、トイレに置かれたスリッパ形陶器など、見事な作品がちりばめられている。番台は極端に低いために閉鎖されていて、男湯の引き戸が開くたびにおばちゃんが女湯の方から暖簾をくぐって出てくるのも噂どおりだ。狭い脱衣場だが格天井と時代ものの木製のロッカーがある。その他に時代は下がるが島ロッカーもある。洗い場は正面のペンキ絵スペースを水色に塗ったままで、その他の壁のペンキも剥げ剥げのままである。それに引き換え男女境のモザイクタイル絵はなかなか美しいものだ。島カラン1列、カラン3-3でシャワーなし。両壁際は6-5でシャワー付きだが、シャワーの湯量・湯温ともに今ひとつ。カランからのお湯はまあまあだが、水の方は出が悪い。立ちシャワーブース1つあり。タイルは床とカラン部分は貼りかえられているようだ。最後に浴槽は深湯に床バイブラ、朝湯に2穴ジェット2基と床からバブル。湯温は47℃を指していてとても熱いのだが、常連客とおばちゃんが今日は熱めだと話していた。個々の備品はレトロファンにはすばらしいものばかりだから、これらをピカピカに磨いたらどんなにすばらしい銭湯になることかと思うとちょっと残念だが、とにかくも一見の価値あるよいレトロ銭湯だ。

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