国の湯

【2005.6.26】  
銭湯の内側を見る

国の湯
大田区東雪谷5−27−19
03-3729-6926
16:00-23:30、金曜休、番台。
東急池上線の石川台駅で降りたら駅の南側に続く石川台商店街へ入る。右手に稲荷湯を見過ごして商店街をまっすぐ進んでいくと左手に国の湯の発射台型煙突が見えてくる。左手花道を入れば国の湯がある。駅から10分の記載。


コメント:何とも綺麗な、昔のままの小さなレトロ銭湯。花道の奥にひっそりと建っており、花道の民家も昔のままの板張りの家屋で、この一角に入ると昭和にタイムスリップしたかのようだ。今日はうだるような暑い日だったこともあり、番台後ろの窓ガラスが開け放たれており、玄関の手前から早くもペンキ絵の一部の水色が見え隠れしている。さくらの下足錠のある踊り場から木の引き戸を開けて脱衣場へ。番台にはご高齢のやさしげな女将さん。挨拶をしてさっそく中へ。横向きに島ロッカーが2列。左壁側はすべてガラス戸で奥には縁側があり、捲り上げられた簾越しに中庭の緑が顔を出している。縁側の左端に外トイレ。脱衣場の天井は格天井で、レトロなコインあんま機が置かれているが、アナログ体重計は壊れて体重表示板が取れてしまっていて、針だけの坊主状態。島ロッカーの上に置かれたブーゲンビリアの花が紅一点という感じ。
さて、浴室へ。島カラン1列。カランの配置は6-5-5-6とシンプルだが、カラン周りはタイルを張り替えたマイナー改装がなされていてきれい。でも床や浴槽のタイルは昔のままで、期せずしてレトロな感じがいっぱいに残されている。外側カランの上の天井が斜めに大きく張り出しているので、正面のペンキ絵も台形になっている。山並みから流れでる渓流が描かれているが、覚え書きなどはない(中島師によるものか?)。男女境上にはちょっと洋風な田園風景が描かれたタイル絵もある。カランのの湯温はとんでもなく熱く、水にお湯を少し入れる感じ。シャワーのお湯もちょっと我慢がいるぐらいの暑さ。というわけで典型的な浅・深湯(2点ジェット3基あり)も45℃ぐらいか。ところで、一番外側にもうひとつ浴槽があって、ここは42℃ぐらいに設定されていて、白濁した薬湯となっている。
というわけで、国の湯は乱れ籠の散りばめられた縁側付きの脱衣場あり、ペンキ絵に薬湯もありとレトロファンには申し分のない、落ち着いてゆったり入ることのできる癒し系レトロ銭湯だ。女将さん、大変でしょうけど、頑張ってくださいね。


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