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かもめ湯 kamomeyu
大田区羽田6−20−12
03-3742-6906
15:00-24:00
不定休、フロント
廃業(2008.11.30)







訪問記 【2008.11.30】

つかささんの掲示板のほうに本日(11月30 日)までという情報が載っていたので、仕事が終わってから羽田に急行。日が短くて着いたときにはもう日没後。このあたりは細い路地がごちゃごちゃ入り乱れたところで、かもめ湯は今では住宅街の中に埋没するように細い路地に面して建っている。とにかく急に向かったのでマイカー、3 台分停めるところがあったので、端に停めるとお風呂屋さんの娘さんが帰宅(赤ちゃんを載せている)。その方が車を入れられずに困っていると親父さんと女将さんが外に出てきた。話しかけたら「いいんですよ」「お前はそこらを一回りして来い」と娘さんに。一元で訪問して娘さんを車ごと追い出してしまった。

かもめ湯は母屋と一体となったような昭和中期的な一軒家銭湯。正面も横長の四角い看板建築のようになっている。玄関入るると下足錠はサクラG(板はプラスチックではなくて小型木製)。ロビーに入ると番台の位置にフロント。親父さんに料金払って「終わっちゃうと聞いて入りに来ました」と話してスタンプ頂く。かもめ湯というスタンプの名前が何となく嬉しかった 。


脱衣場へ。男女境をフロント部分にしているので縦長の脱衣場。浴室から上がってきたお客さんがロッカーの鍵が開 かないと親父さんを呼ぶ。親父さんはスプレーをもってきてそれを吹きかけて手際よく開ける。「ときどき硬くなる んだよ」と。なるほどねえと関心。 天井は板張り、男女境の真ん中、増設したスチームサウナ(無料)が脱衣場の方にせり出している。体重計はYAMATOの小型で古いアナログ体重計。サウナ裏に化粧台。


浴室に入ると左右に立ちシャワーブース(左に2つ、右に1つ)あり。右手の立ちシャワー室の中の壁タイルには「かもめ」が飛んでいる海と舟の図柄が描かれていた。でサウナの左横に掛け湯槽程度の大きさの小さな水風呂(けっこう冷え冷えで気持ちがいいが、誰も入らない)。島カランは中央に1列で、カランの配置は5-5-6-6 、カランは和栗の5角銀で、桶はケロリン黄桶、椅子は普及型。 浴槽はちょっとL字形に左手前に張り出している。左奥から7点ジェットの座湯2 基(左はショルダージェットも付いている)、右に来てバイブラ湯、そして一番右側の浴槽が薬湯で白濁の海草湯(これが確かに海草の香りがしてなかなか気持ちいい)。カラン周りや浴槽は新しいタイルに貼りかえられていてきれい。

そしてビジュアルは男女境壁上の横長タイル絵。これがすばらしいというか、見所満点。右から左へ猛獣がアップでずらり。左から豹、ライオン、トラ、ワニ、象と いうラインナップ。壮観というかサファリというか、子供を楽しませるために特注したものか。あと正面壁は山並みを描いたのタイル絵もある(海と松の海岸だったかな)。 帰りしな、親父さんから記念の石鹸をもらう。「一元だから・・・」と断ると、「いいんだよ。もってって」と言わ れてありがとうございましたとありがたく頂戴してかもめ湯を後にした。


というわけで、なかなかラブリーなおじさんと女将さんが切り盛りしてきた海に近くで潮の香りの漂う港のかもめ湯は、なかなか味のある異色のいい銭湯だった。跡継ぎがいらっしゃらなかったのかな。

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