橋の湯

【2004.6.28】  
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橋の湯
西東京市田無町6−3−2
0424-61-1981
15:30-22:00、廃業、番台。
西武新宿線の急行停車駅の田無駅北口で降りたら北上して青梅街道に出る。ここを左折してして3-5分ほど進んでいくと左側に煙突が見えてくる、青梅街道側からも入れるが、1本南側の商店街からの入り口が花道となっている駅13分。


コメント:築地塀も見事な外周りを含めて丸ごとが典型的な超レトロ銭湯。2羽の鶴の舞う懸魚も見事な限り。玄関前のスペースが広々しているのは東京近郊ならではか。暖簾をくぐって玄関の中に入るとなんとも昔に戻ったような雰囲気。というのも正面の傘入れ箱といい、両脇の下足箱といい昔のまんまの古びた姿が残されているからだ。扉が外れてしまっている傘入れもある。見上げればホウロウ製の女湯の看板。
引き戸を開けて中に入ると番台に年配の女将さん。挨拶をして中へ。島ロッカーがないのが久しぶり。右手の壁際のみにロッカー。その代わり、手前の庭と縁側を仕切ったガラス戸の手前にいっぱい乱れ籠が積み上げられている。こうなるとさすがに常連さんの中には丸籠を使う人もちらほら。男女境は鏡壁で、その中央にKeihokuのアナログ体重計あり。冷蔵庫は縦長のもの。天井はもちろん格天井で、大きな扇風機が現役で回転している。
木のガラス引き戸を開けて浴室へ。シャワーのない島カランの数が1列で、空間が広々としている印象。カランの配置は7-5-5-6で、立ちシャワーなどはない。カラン周りのみ、マイナーなタイルの張替えが行われている。正面のペンキ絵は瀬戸内海(11.6.3)の覚え書きあり、かなり前の丸山師の作品か。見事なのはその下、浴槽上の横長のタイル絵で、中央にみごとな富士山が描かれている。両脇は松林で帆船が2隻ほど。浴槽も昔のままのタイル張りで風情のあるものであるうえに、浴槽の形が長方形でなくて瓢箪型のようになっているのが何とも柔らかい感じを醸し出している。湯温は深湯で44℃はありそうで、浅湯でも43℃ぐらいか。カランの湯温も異常に高い。なお、男女境カラン上にもタイル絵で、洋風の湖の畔が描かれている。
そんなわけで橋の湯は、ごてごてしたものは何にもなく、浴槽上の富士山のタイル絵が忘れられない昔ながらの典型的なレトロ銭湯だ。

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