豊の湯


【2006.7.30】  
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豊の湯
練馬区豊玉中3−12−1
03-3994-2820
15:30-23:30 金曜休、フロント。


アクセス:西武池袋線の練馬駅で下車したら駅前通りを渡り商店街の間を抜けて南下する。すると千川通りの大きな通りに出るがこれも渡り、NTTの建物の左、大きめの通りをさらに南下して進んでいく。中ぐらいの大きさの通りを2本ぐらい越え、10分ぐらい歩いていくと、右側に煙突が見えてくる。小さな路地を左折してすぐの左側。少し引き込んでいて花道があるので注意。入り口にはアーケード状の看板がある。駅から15分。

コメント昔は唐破風と懸魚のある典型的なお風呂屋さんであったようだが、玄関周りを改装してあるので、懸魚が半分隠れるほどになっている。そもそも入り口が細い花道の奥にあり、建物の両端が前に建つ建物に遮られて正面3分の1しか見えていない。それでも建物の左側(向かって右側)は比較的広い側道に面しているので、横から見ると立派な建物の全体がよく見える。屋根の上の千鳥破風の部分も四方に展開していて、なかなか立派な構造だ。

玄関は大きな
半円柱状のガラス製の自動ドアーから入るモダンな造り。正面に衝立様の壁ボードがあって、両脇の下足箱に靴を入れたらボードの裏に回って、正面のフロントで料金を払う構造。フロント両脇の男女別々の入り口から脱衣場へ入る。

サウナ室の位置の関係か、脱衣場の中央がやや洗い場から押し出された造りになっているほか、脱衣場の室内(さらには浴室内にも)に
瓦の庇がふんだんに造られていて、モダンな和の雰囲気を醸し出している。天井は昔ながらの立派な格天井が残っているのだが、その数m下にもう一つ別の鉄骨製の格子天井が設けられている(浴室内にも鉄骨製の縞格子の2重天井あり)。もちろん板張り部分のない格子そのものの吹き抜けとなっていて、オブジェとしての役割以外は何もないと思われる。ロッカーは壁際にL字状に配されており、中央に広めのベンチあり。突き当たりにモダンな洗面スペースあり、体重計はASANO?の短くて斜め上を見上げたタイプ。

さて、浴室へ。きれいにモダンに改装されている。まず、浴槽の位置は男女境壁の前(向かって左側)。で、そこの境壁の代わりに
ガラス張りの坪庭があって、中に枯山水のような岩が配置されている(残念ながらガラスがくもっていて中がやや見難い)。浴槽手前に乾式サウナ室の入り口、さらには立ちシャワーブース2基が並んでいる。浴槽は変形・菱形の2浴槽(それがニュー銭湯風の雰囲気を高めている)で、手前が2点ジェット付きの浅湯で床からはバイブラが出ていると思われる、奥の深湯は水枕突きで6点ジェット付きの座湯2基だ。湯温はやや熱めの43℃といったところで、なかなか気持ちがいいお湯だ。

正面にはペンキ絵などのオブジェはなく、
石造りのちょっとゴージャスな感じの洗い場が広がっている。島カランは2列あるのだが、何と45℃斜めに配置されている。奥壁の下にもカランが並んでいるので、交差する部分のカランは窮屈(そこに誰かが座ると島カランの間を人が通り抜け難い)だが、なかなか面白い構造をしている。カランの配置は8-8-4-4-4-4、湯温や量は良好。

というわけで、もとは伝統的な宮造りで、玄関や内部をきれいに改装してある豊の湯は、ちょっと温泉気分の味わえるようなニュー銭湯顔負けのリニューアル銭湯だ。水風呂や露天風呂が欲しいところだが、それは贅沢というものかもしれない。


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