新越泉

【2007.12.22】 
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新越泉
中野区新井5−17−2
03-3386-4917
14:00-25:00、月曜休、フロント。


アクセス:西武新宿線の新井薬師駅で下車したら車道を1本越えてから駅前通りの商店街アーケードを南下する。路地も含めて3本目の筋を右折してすぐの右側にある。駅から3分。

コメント:雨降りとなってしまった今年の冬至の12月22日、大きくてゆったりした湯船とあったかサウナを目指して中野は荒井薬師傍の新越泉へ。ビル銭湯の地下にあるという特異なローケーションの銭湯。以前に一度外観を見に来ていたのだが、なかなか見つけることができない。それもそのはず、外から見て解るような大きな看板が一つもないのだ。何度も周辺を回りながらやはりこのビルでしかありえないと近寄ってみた「綜合格闘技、マルプロジム」の入ったビルの地下に続く、花道のような通路脇の小さな掲示板に消えかけた文字で新越泉と書いてあるのを見つけた。

近代的なガラス張りのビルの2階部分がすべてマルプロジムで、ガラスにも大きな文字で「マルプロジム」と書かれている。その下の1階部分、車が数台停められる駐車場部分の奥にコインランドリーの部屋があった。その脇の花道を進んでいくと正面に無機的なブロックガラスで造られた迷路のような通路が続いており、そこを抜けるといきなり大きな空間が広がっていていた。電気は消えているが左手はテラスレストランのようになっており、右手に忽然とフロントがある。まさにそこが階下にある銭湯の受付フロントであった。

銭湯巡礼の判子をもらい、念願のサウナ用のタオルを受け取って階下に進む。螺旋階段が2階分ほど続き、
階下に造られた坪庭の脇を抜けて、やっと銭湯の入り口に到達した。下足棚は以外に小さかったが、扉を開けて中に入った脱衣場はフロアーの半分を占めるほどの伸び伸びした広さだった。大きな洗面台の前にはグリーン色の丸いソファーがS字上に並べられ、縦長のコインロッカを配した島ロッカーが幾列もあった。

浴室に入ってみてさらに驚愕。今まで見たこともないような銭湯浴室の光景だった。一言で表現すると
地下の要塞と言った感じ。浴室全体が黒やグレーのシックな石で敷き詰められており、2列の島カランならぬ壁カランがあり、凱旋門のような構造物の向こう側全体がローマの泉のような巨大浴槽群になっており、特にその奥の部分は地下露天風呂になっており、滝の流れ落ちる溶岩の坪庭に囲まれていて、地下でありながら冷たい外気が注ぎ込まれていた。浴槽群が手前から大きな浅湯、右手に4点ジェット座湯2基、そして露天部分の広い浅湯があって、左手奥に高台のプール状の水風呂があるという配置。奥だけが43℃ぐらいの熱湯となっており、今日はなんと冬至の柚子湯。大きな柚子の入った袋が2つ投入されていて、お湯全体が柚子のエキスで染まっていた。ちなみにサウナはカラン鋏んで浴槽の対面(入り口の左手)にあって、ロッキーサウナのような広い空間(温度はやや弱めの100℃弱)。

と言うわけで、中野の新越泉はまさに地下要塞のような外気露天温浴施設で、外からもわかるにくい秘密基地銭湯だった。 。

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