コメント1(長崎の街について):
長崎は本当に坂の多い町で、市街地ですらちょっと奥へ(東側に)入っていくとすぐに階段状の住宅地になってしまう。坂だけならまだいいのだが、住宅街の中では細い路地や急な階段の連続だ。長崎はそもそも平坦な土地が極端に少なくて、港を中心にして縦に細長く伸びた地形をしている。南に長崎港があってそこから北西に古い街並みが広がっているのだが、北から南下してくるJRが最も賑やかな繁華街まで達する前に途絶えているのが不思議だ。だから終着駅の長崎駅は繁華街からみるとかなり北側に位置していて、駅周辺はかなり寂しげだ。空港行きの直行バスも新中華街に近い築町から出ていて(長崎バス、この他に長崎駅からは各駅停車の空港行き市営バスもある)、このバスは長崎駅には行かずに東に進んでバイパスに入ってしまう。
原爆投下地点は平和公園となっているがここはかなり北に位置していて、直接の被害を受けたのはちょうど長崎駅のあるあたりより北の地域だ。したがってめがね橋や思案橋のある旧市街地や唐人屋敷跡、新中華街、グラバー園などの街並みはけっこう昔のまま残されているのだ。これらのあたりははオランダや中国の影響の色濃く残る地域となっている。(歴史的建造物があるから、あるいは旧来の外国人居住区があるから意識的に爆心地をずらしたのだろうか?)
ちゃんぽんもまあ中華料理であるわけだし、新中華街も横浜の中華街の小型版という感じで、なかなか雰囲気のあるところだ。
コメント2(長崎の銭湯について):
そもそも長崎市内にはもう14軒の銭湯しか、電話帳リスト(Yahoo!)にない。電話帳にない銭湯もあったりするので、実数は不明だが、かなり少ないのは事実だ。特にレトロな銭湯は旧市街地の南部に集中しているのだが、次の世代につながるような改装はなされていない。一方、中北部の銭湯は戦後は昭和中期ごろの建物という印象だが、それでも松乃湯のように暖簾を降ろす銭湯もある。ニュー銭湯ばりの装いなのは、大平温泉ぐらいか。
銭湯の形としてはこじんまりした規模のものが多く、とりわけ豪華絢爛にしているところはない。古いところはそれなりに味のある外観をしている・・・。煙突は目立たないところが多い。脱衣場の床板や下足箱などはレトロなものが、残されている。洗い場の構造は中央に四角い主浴槽があり、奥や手前に薬湯や電気風呂などがある。湯温は全体に温め。湯気抜きは天井に四角い天窓が付いているところが多い。一般的にビジュアル系はあまり充実していない。
そんなわけで、とくに繁華街近くの銭湯などは非常に貴重なわけで(旅行者には?)、何とか新しい色物なども取り入れつつ、営業を継続してもらいたいものだ。
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