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栄湯 sakaeyu
小平市小川西町3−26−4
042-341-0418
15:00-23:00
水曜休、番台


訪問記 【2009.2.14】

小川西町の栄湯へ。小平浴場、上水湯と並んで3つ残った小平の銭湯の一軒。実はこの辺はかつての地元。卒業した中学校から歩いてすぐのところにある。昔入ったことがあるのは小学校の前にあった別の銭湯だが・・・

でも昔話したら番台の女将さんもいろんな話を聞かせてくれた。BS(と普通におっしゃるのだが、小平のブリヂストン工場のこと)ができる前はあの辺は一面畑だったとか。自分が小学校のときは既にBSはあったから、いつからやっているのかと聞くと昭和28年からでもう53年になると。実は引継ぎでそれ以前にも規模の小さな銭湯があったとのこと。で、昭和40年に今の建物に建替えたとの由。


小平市は小川駅の線路脇に建つ、商店街のはずれにある栄湯は昭和中期的な一軒や銭湯。煙突がなんだかやたら太くてずんぐりむっくりしている。建物の右奥には廃材置き場があって、今も薪炊きの様子。ちょっと看板建築風の大きな間口の玄関を入ると左右に奥行きの深い上がりかまちあり。手前壁際一面が下足箱になっている(鍵は斜め板状のおしどり錠)。引き戸から中に入ると左手に番台、背の低い合板製。男女境は定番の鏡壁で、島ロッカーは1列、外側は大きなガラス窓の引き戸で縁側もあるようだが、庭はなくてブロック塀になっている(昔は庭があったに違いない)。体重計はTANAKAの古くて多大きくて見たことのないもの。天井は格子状ではなくて、やはり板張りの縞模様。


浴室へ。島カランは1列で、カランの配置は6−5−5−6、カラン周りのタイルは比較的綺麗なものに張り替えられていて、床は四角にダイヤのデザインの当たらし目のマーブル調(これ、良く見かけるもの)。カランはWaguriの茶色の5角、桶はケロリン黄桶で、椅子は普及版。男女境は実はぱパドック状のカランで、立ちシャワーブースが6基並んでいる感じ。

浴槽は古典的な浅湯(水枕付7点ジェットの座湯2基)とバイブラのある深湯。湯温は今日は温めの設定(誰かが水で薄めたのかな)。そして、ビジュアル、中島さんのペンキ絵、平成19年12月12日、瀬戸内海だったかな。島並みの並ぶ海辺の風景(女湯も富士山ではなさそう)。ちょっとぎざぎざが目立つかな。


というわけで、小川のごちゃごちゃ商店街(昔ながらの飲み屋やレストランが多い)の一角にある、この周辺ではもはや貴重な存在となっている有り難い地元密着型の、昭和中期的な普通の銭湯だ。女将さんはお元気で、なかなかの昔美人かな(失礼)。地元はなんか緊張感が抜けてほっとする。いつもよそ者的悲哀を感じつつ、他所の銭湯に入っている身としては・・・。また、行こう。

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