道灌湯

【2006.10.21】 
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道灌湯
北区赤羽西4−4−10
03-3906-4743
16:00-24:00、月曜休、フロント。2006年10月31日をもって
廃業
アクセス:JRで赤羽駅西口で降りたら駅前のバス通りをまっすぐ進む。5分ぐらい進んで左折(一方通行の出口)して少し先の右側。駅から6分の記載。


コメント:鶴ヶ丘湯に続いて道灌湯も廃業ということで、さっそく訪問。それにしても北赤羽から赤羽にかけて、JR西側の銭湯が軒並み閉鎖(4軒廃業、1軒休業中)で、駅からちょっと離れた富士の湯を残すのみ。どうも地域で一斉に廃業する傾向がある。

さて近くの鶴ヶ丘湯もそれは立派な外観と庭の充実した稀有な銭湯だったが、この道灌湯も
崖下のロケーションということもあり、脇には崖上に登る石階段があり、熱海の旅館か何かを連想させるような雰囲気のあるいい銭湯だ。玄関に続く斜めの花道にも石が敷き詰められ、植木で飾られていて風情がある。建物は平入りの瓦葺屋根で、小さな千鳥破風もあり、オリジナルの「道灌湯」と書かれた紺地の暖簾が力強く男性的な感じ。

玄関周りは改装されておいて、左手に下足箱が集中していて、正面にある踊り場に上がってからもう一度左右の入り口から中に入る。フロントは低い高さで確かにフロントなのだが、位置的には
番台といってもいいようなフロントで、ここで料金を払って脱衣場へ。格天井ではないが、木造りのレトロな雰囲気だ。手前側には縁側に続く庭もあり、これが崖に沿って側面まで伸びていて、傾斜を利用した見事な庭になっている。池もあったようだが、今は水が抜かれている。Keihokuのアナログ体重計あり。洗面台の鏡台が巨大な楕円形で庭の草木が写っていてきれい。

さて、洗い場に入ると
正面に富士山のペンキ絵、男女に跨るように描かれていて、湖水に松が茂る構図(富士五湖と思われるがmどこだろうか。覚書はなく、中島師?)。島カランは1列で、7-6-6-6という配置(湯温・湯量良好)。「宝」と書かれた碁石状のカランボタンは久しぶり。右手前に立ちシャワーブース1基あり。カラン周りや床のタイルは比較的新しいもの。最後に浴槽は、深湯は水枕(結構冷たい)付きの寝湯というか座湯(5点ジェット)が2基あり、深湯の方はバイブラと脇に2点背中ジェット2基、檻があってガリウム石と瀬戸物の蛙が入っている。湯温は43℃ぐらいで、薪で沸かしたと思われるいいお湯だ。

というわけで、なかなか風情があって富士山のペンキ絵と広めの庭と縁側のあるレトロ銭湯だったのだが、とても残念。結構、入浴客もひっきりなし(鶴ヶ丘湯のお客も流れてきていたと思われる)だったが、皆これからどうするのだろうかと余計な心配。

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