よしの湯


【2007.4.10】 
内部の写真へ続く
よしの湯
埼玉県川口市上青木西2−3−13−5
048-256-2026
4:00-11:00、月曜休?、番台。

アクセス:JR川口駅東口で降りたら駅前通りを東へ進み、樹モールを通り越して六軒通りを進んでいき、中央道路を左折して北上する。かなり進んでいくと左角に不二家レストランのある交差点あり、これを越えて3つ目の信号を左折。しばらく行った左側にある。車でも駅から10分ぐらいだから、歩くと30分以上か。

コメント:川口にも
唐破風屋根の銭湯があるんだと驚いた。年代的には昭和中期的な堂々のレトロな一軒家銭湯だ。建物前のスペースが広くて車が3台ほど駐車できるあたりはさすがは川口という感じ。建物左手に大き目のコインランドリーが設置されており、唐破風の手前に半円形の大きなビニール?庇が作られており、花道を進むのにも雨に濡れない様になっている。

玄関を入ると天井は
木製の格天井、玄関のドアーもよく見ると二重になっていて、内側に昔ながらの木の引き戸が保存されている。正面は摺りガラスの衝立が新設されているが、その裏にはやはり昔ながらの木の番台裏の構造が残されていて、男女の入り口上の摺りガラスには大きく「男湯」、「女湯」と摺り刻まれている。

中に入り、番台で埼玉銭湯料金410円を払う。脱衣場の天井も高くて正に
東京のレトロ銭湯スタイルで、折り上げ部分もある立派な格天井で、天井からは3枚羽根の扇風機がぶら下がっている。中央には縦に背の高い島ロッカーあり。アナログ体重計はKeihokuのちょっと変わったタイプ。脱衣場の後ろに庭はないが、昔ながらの豆タイルの縁側(外トイレに続いている)との間は木製のガラス引き戸で、レトロな雰囲気がここかしこに残っている。湯道具を販売している陳列ケースが懐かしい。男女境壁は鏡張りで、壁の上に宣伝用の建て看板がずらっと並べられている。そして、脱衣場でもっとも眼を引くのが、浴室との境になっている部分の上のガラス戸に見事な鯉が10匹ぐらい描かれていることだ。なかなかリアルなできばえで、タイル絵の鯉を思わせるものだ。

洗い場も典型的な
東京スタイルの2段型で、高いところにガラス窓が並ぶ。島カランは1列(ここだけシャワーなしの横長鏡)で、カランの配置は6-5-5-6、カランの湯は相当熱く、シャワーのお湯はちょうどいい。タイルなどはそこそこ古そうな四角いタイル張り。立ちシャワーがないのは最近では珍しい。正面には富士山のペンキ絵(中島師のものと思われるが、覚え書きなし)。富士山は男女の間に跨るように描かれており、男用側は渓流の奥に富士山が見える構図。浴槽は古典的な浅湯と深湯で、深湯はじっこうかなにかの薬湯で42℃ぐらいと温め、浅湯には背中ジェットが数条あり、湯温は43℃ぐらいと熱め。

というわけで、川口のちょっとはずれの住宅街の一角にあるよしの湯は、唐破風のある昔ながらの東京型造りのレトロ銭湯で、随所に木の趣を残す、レトロファンにとってはくつろぎの癒し系銭湯だ。脱衣場境の鯉の摺りガラスが忘れられない。

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