あずま湯


【2007.10.13】 
内部の写真へ続く
あずま湯
埼玉県川口市芝西1−14−8
048-266-1524
16:00-23:30、?曜休、番台。

アクセス:JR蕨駅東口で下車したら線路沿いの道をひたすら北上するルートが判りやすい。駅北側の川口蕨陸橋を越えてずっと進んでいくのだが、陸橋の下を潜れるのかが不明。進んでいくとこんどは芝陸橋というのが見えてくるのだが、その2つ手前の路地を右折してちょっと進んでもう一度右折した左側。徒歩では駅から5−10分程度と思われる。

コメント:こんなところにと言っては失礼だが、思いもよらぬような立
派な大型唐破風銭湯だ。威風堂々とした姿はキング・オブ・セントウ・足立区の大黒湯を彷彿とさせるようで、唐破風の上の千鳥破風があり、入母屋造りで4方向に小さな破風屋根が向いている構造をしている。また、川口の郊外(最寄り駅は蕨駅だが)という立地条件もあり、建物周辺には十分な広さの駐車スペースがある。その割りに建物右手前だけが散髪屋さんの建物で隠れているのは愛嬌だ。

玄関スペースも広々としていて、玄関口の
重厚な木の引き戸格天井「男湯」、「女湯」と書いた摺りガラスの戸袋など、この時代の贅沢な造りとなっている。入るといきなり「ありがとうございました」というアナウンスが流れるのは、これまたご愛嬌だ。さらに脱衣場へ続く重厚な木の引き戸が自動ドアになっているのにはあっと驚く。

脱衣場へ入ると
背の高い番台があって、埼玉銭湯料金410円を払って中に入る。ここも天井高い格天井で、左手前には小さいながらも坪庭があって、その境はの大きなガラスの引き戸が開け放たれている(トイレも縁側脇)。島カランは横向きに1つ、その後ろにソファーがある。体重計は珍しいMUSASHIという会社のアナログ体重計

洗い場との境の扉も大きなガラスのはめ込まれた木製のもので、中の様子が脱衣場からでもよく見える。正面には
富士山のペンキ絵(4−5年経っている感じで、覚え書きはないが、中島師によるものらしく、湖の後ろに富士山という構図、左手に大き目の松が描かれている)。島カランは1列で、ここには横長の鏡だけでシャワーなし。立ちシャワーブースなどはなく、カランの配置は5-5-5-7で、湯温良好、カランのお湯は熱いぐらい。カラン周りや床のタイルは昔のままのレトロな感じだ(最近はこういう手付かずの仕様が残っているのは珍しくなった)。

浴槽は
浅・深のシンプルな2槽で、中央で?がっていて湯温は42℃強と言った感じ。薪で沸かしたお湯なのか(未確認)、肌当たりにのやさしいいいお湯だ。ジェットなどはないのだが、浅湯の端のほうにバイブラと二股温泉の大きな装置がついていて、ここの売りになっている。あと、男女差の壁の上にはチップタイル絵(洋風な湖水)もある。

というわけであずま湯は、とにかく外観が重厚で申し分のない伝統的な大型唐破風銭湯で、ふんだんに贅沢な木が使われていて、昔ながら手付かずなのがすばらしい。レトロ銭湯としてはかなり配点が高い(点付けはしてないが)銭湯と思われる。あと、玄関正面に
宝船のタイル絵があって、宝船にあずま湯と書かれているのだが、観葉植物が置かれていて半分しか見られないのが残念だ。


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