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前野原温泉、さやの湯処 板橋区前野町3−41−1 03-5916-3826 10:00-25:00、年中無休、フロント。 大人:平日 800円、土/日/祝日 1,000円 小人:平日 500円、土/日/祝日 700円 泉質:ナトリウム−塩化物強塩温泉(にごり湯)、源泉:1,500m、41℃ このあたりは志村城の前野原と呼ばれ、「清らかな泉の湧く緑豊かな武蔵野」ということから清(さや)の湯と名付けたとのこと。もともとは物づくりに情熱を傾けた1人の事業家の住まいであったところ。 http://www.sayanoyudokoro.co.jp/ アクセス:地下鉄都営三田線志村坂上駅下車徒歩10分。東武東上線ときわ台駅、JR赤羽駅から国際興業バス(赤53)の前野町4丁目バス停下車。志村坂上駅を出たら西へ進んで、高速を潜ったら突き当たりを左折した「イズミや」の前。 コメント:最初のポイントは板橋区初の温泉という点。で、「懐かしむ昭和の住まい、和空間」と謳っているのが売りで、建築家「降幡廣信」、作庭家「小口基實」の手によるもの。これが予想をはるかに上回るすばらしい出来栄えで、京都の庭園を思わせるようなすばらしい佇まい。温泉とは別に建築に興味のある人は必見と思われる。建物もすばらしいが庭もすばらしい。板橋のこんなところで、このような光景を見られるとはほんとうの驚きだ。玄関前に唐破風の櫓を造ったのも心憎い。 ところで施設の内容だが、玄関を入ると正面に下足箱、ここの100円返還式下足錠に館内で買い物ができるバーコードが付いているところが珍しい。右に折れて左手のカウンターでチェックイン。帰りは機械で自動清算して遊園地の出口のような回転式バーを押して外へ出る仕掛け(どれもこれもなかなかユニークだ)。右に折れるとセールスポイントの和邸宅(畳敷きの食事処の「柿天舎」、食事自体はチケットを購入してセルフサービス、入館料が安いのでそれに見合っている。蕎麦はなかなかの絶品)、そして正面と左手にロビースペースが広がっていて、左手手前側には手もみやらマッサージやらの施設が並んでおり、奥には畳の安眠室がある(一角には隔離された喫煙室も)。原則平屋なのだが少しだけ2階部分があって、女性専用の休憩室となっている。 男女別々の暖簾を潜って脱衣場へ。ここはそれなりのモダンなロッカーの並ぶ一般的な脱衣場。ガラス越しに露天の景色が見渡せるのはなかなか風情がある。左手からぐるっと回って内風呂スペースへ。右手に掛け湯、左手に乾式サウナ室(4段で結構広い)があって、その奥右側に洗い場スペースが広がってる(カランは6-6-5-5-5)。全体にグレーの石が使われたシックな作り。 内風呂は結構豊富で、サウナ傍の水風呂、電気風呂、バイブラ浅湯、大きなジェットと9点ジェットの樽風呂のある深湯、さらには7点ジェットの座湯、6点ジェットの寝湯などが並んでいる。ユニークなのはお湯が流れて暖かくなっている石の休憩椅子があること。 いよいよ外の露天へ。メインの櫓下の円形温泉風呂、すばらしいのがその上に続く源泉100%の掛け流し風呂(にごり湯)。とにかくこの強塩温泉の源泉そのままの41℃の風呂は最高。そして奥には樽風呂が3つ並び、さらに櫓の下に寝転びスペースがあるのだが、これがまた超ユニーク。体半分ぐらいがお湯に浸かる石畳になっているのだ(往々にして戸外の寝転びスペースは冬は寒くて耐えられないのだが、お湯が張られているので超快適だ。そしてさらにその奥に薬草蒸し風呂というサウナ部屋がもう一つあるのだ。これすべてで800円(平日)はアンビリーバブル。 そんなわけで、板橋唯一の天然温泉さやの湯処はここでしか見られないアイデア一杯、伝統的な本格的和の趣に溢れるすばらしい温泉施設だ。最近入ったニュー銭湯系では断突お勧めの三重丸だ。 |
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