訪問記 【2008.9.21】
ここはかつては宮造りの立派な銭湯だったと地元のひとに聞いたことがあったが、今は高層マンションの一階部分をしめるビル銭湯。おそらくビルのオーナーと思われる。築何年ははわからないが、マンション自体はとっても綺麗で新しい感じのするもの。建物の両脇からアクセスできる形式でトンネルのような通路を進むと片方が銭湯の入り口、反対側がコインランドリーの入り口となっている。
入り口を入ると左側に松竹の板錠の下足箱、正面の自動ドアーから中に入るともう正面すぐのところにフロントがある。右手にはソファーテーブルのある小スペースが広がっている。料金を払ってお遍路スタンプもらおうとしたら横に立って女将さんと談笑していたおじさんが「何冊目?」と聞くので、「まだ1冊目ですよ」と答えると、「何だまだ1冊目か」などとのたまう。なんやかんやしゃべっていると女将さんが「がんばってくださいね」と屈託なく話す。
脱衣場はビル銭湯特有に低い天井、ロッカーは壁周りのみ。男女境には化粧台。体重計はHokutowのアナログ体重計だが、よく見かけるものより大型のもの。トイレも室内で、庭などはない。扇風機は壁形だが東芝かなんかのメーカーもの。窓がない分、空調がよく効いている。
浴室へ。色物いろいろのニュー銭湯風の品揃え。島カランは1列でカランは6−5−5−3、立ちシャワーブース2基。カラン周りは2センチは厚みのありそうな石造りでとてもゴージャス。椅子は普及版で桶はケロリン黄色桶、カランは6角銀。湯温・湯量は良好。
湯船は右からガラス張りの個室ミストサウナ、外に出てバイブラ付きの浅湯、真ん中に8点ジェット樽湯と7点ジェット座湯1基があって、一番左が乳白色の薬湯の浅湯。さらに左に折れてカラン3つを挟んで半個室の足踏み風呂がある。湯温はどれも42℃ぐらいだが、浅湯には「高温」と書いてある。誰かが埋めてしまったのだろうか。
さらに立ちシャワーの前の床に踏み石が埋め込まれたところがあって足踏みマッサージ用と思われる。ビジュアルはほとんどなくて新しい柄タイルなのだが、男女境壁は大きな虹を描いたタイル絵がはめ込まれている。男女境壁に石鹸の受け渡し用のアナが2個開いているのがユニークで面白い。
というわけで、大きなマンションの1階にリニューアルして建て替えられていた大黒湯は綺麗でゴージャスで色物浴槽が充実した使い勝ってのいい便利銭湯だった。
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