岩の湯


【2004.10.7】  
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岩の湯
板橋区常盤台1−34−10
03-3960-5389
16:00-23:30、日曜・祝日は15:30-、
 金曜休、フロント。
東武東上線の常盤台駅から5分の記載。住宅街の中にあるので、なかなか道順は説明しにくい。環7からアクセスする場合は番地表示が頼りになる。「常盤台」から「富士見町」に変わるところがある。ここを左折して北上すると、岩の湯の煙突が見えてくるので、このあたりで左折して右折するような感じで辿り着くことができる。駅からもちょっとややこしい感じだ。区立中央図書館あたりからぐるっと半円を描くようなループ道(道の中央に並木あり)が目印になるのでは。


コメント:前回、板橋区の銭湯をすべて見て回ったときに、一番印象に残っていた銭湯。とにかく早く入りに来なくてはと思っていた。住宅街のなかに佇む小さな銭湯なのだが、外観はまるで京都の町屋を思わせるよな風情だ。しっとりといい雰囲気を醸し出している点では東京でも屈指の銭湯なのではと思われる。何がいいのかと考えてみると、玄関前に草木が植えられているからではないだろうか。玄関までのアプローチも(小さいながらも)風情のある石段となっており、暖簾をくぐるまでに否応なしにわくわくした気持ちが高まっていく。
さて、玄関部分。ここはレトロファンとしては残念なことに少し改装されているのだ。左手に男女共通の下足箱があって、正面のサッシ戸からロビースペースに入るようになっている。中に入ると右手にフロントがあって、さらに男女に分かれる暖簾(男性は左手手前)をくぐってそれぞれの脱衣場へ入るようになっている。ロビースペースのフロント正面には男女共通にくつろげるソファーセットとテレビが置かれている。
そんなわけで脱衣場はかなり狭い感じするのだが、窓際にはテーブルと長いすがあって小さな草庭を眺めながらくつろげるようになっている。スポーツ新聞などがきちんと重ねて置いてあるあたり、ご主人の気配りが感じられる。中央に四角い島ロッカーがあり、男女境には例によって鏡壁があって、傍らにKeihoku Hakariのやや古いアナログ体重計と、それに並んでおそらくヤマト?のデジタル体重計が置かれている。
さて、浴室へ。やはり小ぶりな感じで中央に島カランが1列あり(カランの配置は5-5-5-5、湯温・量は良好)、右手には立ちシャワーブースが1基あり。タイルなどはきれいなものに貼りかえられていて美しい感じの浴室だ。そして、なんと言っても正面に見事なペンキ絵。男女に跨るように絵が描かれた富士山で、男性側の裾野はヨットの浮かぶ富士五湖のような景色。覚書などはないが、これは丸山師の手によるものか。そして、浴槽。左手の外に少し突き出すような位置に水枕付きのバイブラ寝湯2基、中央の浴槽は赤外線ランプの両側に2点ジェットの付いた浅湯、最後に右端の浴槽には大きなジェット付きのマッサージ湯と6点ジェット座湯が並んでいる。湯温は温度計が46℃を指しているものの、どれも43℃ぐらいの感じ。
そんなわけで岩の湯は、外観が風情満点、中は逆にきれいに改装されていて使いやすく、それでいて伝統的なペンキ絵がきっちり残されているので、レトロファンも納得の人気(たえず10人ぐらい入っている)のある街中ご当地銭湯だ。なお、浴室には白ケロリン桶が山の湯に積まれていたのが圧巻。これが1個10万円で取引されていると「とりせつ」なる番組で紹介されていたが、まあちょっと大袈裟なのではと思われる。ところでM字グレー椅子に座ったら真っ二つに折れてしまい、傍にいた優しそうなじいさんに「おしり痛くなかったですか」と聞かれるような醜態ぶり。痛かったけれども血は出なかった。

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