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あづま湯 azumayu
板橋区板橋2−30−5
03-3961-4879
16:00-24:00
土曜休、番台
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訪問記 【2009.3.15】

今日は板橋区役所前駅から南下したところにあるあづま湯へ。下板橋駅や板橋駅も至近かもしれない。ここはかなり古いビルの1階にあるビル銭湯。いわゆるビル銭湯の走りということになるだろうか。立地が面白くて5差路に面していて5本の道路の内の2本に挟まれた角地に建っている。だからビルの形も直方体ではなくて、台形をしているのではないか。建物前の敷地がないので、写真を撮るときに5差路の道路の中に立って写真を撮らなければならない。道路と接している部分の面積が狭いので設置部分が全部玄関という感じ。なんとも珍しい形状だ。


両脇に下足箱(松竹錠)があって、踊り場から中に入ると、右側に昭和中期的な合板造りの番台。結構高い位置にあって比較的お若い旦那さんが番台を守っている。脱衣場は比較的狭くて、地方の銭湯の規模。天井はフラットで真ん中に島ロッカー1つ。その手前に丸テーブルがあって、丸椅子が数基置かれている。男女境は鏡壁。天井は中央がへこんでいて、ちょっとレトロな電球5個のシャンデリアがぶら下がっている。体重計はイウチの短くて斜め上を向いたタイプのアナログ体重計。


浴室へ。あっさりした典型的な構造。島カラン1列で、カランの間隔が狭くて、カランの配置は9−7−7−9、カランは5角銀、桶はあずま湯と書かれたオリジナル黄桶、椅子は緑M字椅子。島カランにはシャワーなし。外側のカランには四角い鏡が1個づつ付いているのだが、カランの間隔が狭いので、1個1個の鏡が小さくてかわいい。カラン周りのタイルは昔のままの豆タイルが使われていてレトロ。正面壁はちょっと昔風の化粧タイル、で浴槽はシンプルな浅湯(背ジェット2本)、檻からお湯が注がれている。で、右側の浴槽がこの銭湯の最大の売りで、総檜造りの深湯(大きさは小さくてせいぜい2人しか入れない感じ)、マップには薬湯となっていて期待してたのだがこちらも今日は白湯。でも、このちょっとぬるめの檜風呂は温泉的風情に溢れていて有り難い感じもひとしお。浅湯は43℃弱でいいお湯だった。


というわけで、5差路に面して建つあづま湯は、こじんまりとしてシンプルな銭湯だが、沖縄あたりの銭湯を彷彿とさせるような町外れの小さな小さなビル銭湯だった。檜風呂がなかなかよくて他にない感じ。

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