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大黒湯 daikokuyu
板橋区大谷口1−47−5
03-3974-2953
15:00-24:00
火曜休、フロント
ホームページ


訪問記 【2009.4.11】

今日は板橋の銭湯巡りで千川駅から北上したところにある大黒湯。ちょっと昔のマンションビルの一階を占めるビル銭湯。現在稼動しているかどうかわからないが、2Fコインシャワーと書いたピンクの看板が眼を引く。中央から玄関に入ると右手にL字状にサクラのG錠の下足箱。左を向いて自動ドアーから中に入ると綺麗に整頓されたロビースペース。奥にはテレビと向かい合わせのソファーテーブルあり、寛げるようになっている。縦型冷蔵庫には牛乳その他、ソフトドリンク多数。正面のフロントでサウナも頼むと740円(サウナ290円?)、忘れていたが「風呂屋の富士山詣で」という新しいスタンプラリーが始まっていて(4月1日から10月まで)、スタンプ10個集めるとミニチュアペンキ絵シートがもらえる。悪くないな。お遍路のスタンプ貰ったらこの冊子を1冊くれた。なかなかお遍路組みにも親切なお兄さん。ここは旦那さんもあたりの柔らかなひとで、なかなかいい感じ。


右手の男性用入り口から中へ。ちょっとサプライズ。床がすべて畳敷き(もちろん濡れてもいいビニール?製の畳)、やはり畳み状の四角いベンチの真ん中には囲碁、将棋板が置かれている。内装は正面に天女のステンドグラスが掲げられているなど洋風で、天井も蛇腹状、男女境にはちょっと昔風だが洗面台が3台ある。反対側はガラス戸越しに坪庭、ライトアップされていないのが残念だが、灯篭もある綺麗な枯山水、左奥に外気露天風呂が見える。ロッカーは壁側だけで、広い脱衣スペースはまったり寛げるようないい空間だ(昔風サウナの脱衣場という感じ)。体重計はイウチスケールのアナログ体重計。


浴室へ。カラン、浴槽の位置は定番ながら全体の雰囲気が変わっている。右横壁の上に大きなタイルを使ったタイル絵があって、洋風の山並みと渓流が写実的に描かれたもの。なかなかの力作だ。で、正面の壁はででっぱりテラコッタ化粧タイルで結構カラフルなもの。左側、男女境部分がずらっと個室立ちシャワーブースが5基並ぶ。特に一番手前は9点ジェットの人間洗車機になっているのだが、残念ながら稼動していない。ボックスの境はステンドグラス様になっていてカラフル。浴室はえらく広くて、島カランは2列、カランの配置は8−8−5−5−5、カランは6角の水色、桶はケロリン黄桶、で椅子はクリーム色の普及版。シャワーの湯温がちょうといいし、湯量も豊富で気持ちがいい。浴槽は右が手前に張り出していて、そこが電気風呂(赤外線ライトアップ)、右奥に行って円形のジャグジー風呂、ここの奥に檻があってブルーにライトアップ、お湯が絶えず注ぎ込まれている。真ん中が8点ジェットの座湯2基の深湯、最後に左端が水枕付き4点ジェットの寝湯2基。湯温は42℃強の温からず、熱からずのちょうどいい設定。

さてここの売りはサウナと外気岩風呂。右手の手前にガラス引き戸があって外に行くと屋根のある外気露天スペース。奥に比較的大きめで温度良好のロッキーサウナ調の乾式サウナ室があり、手前に向かって、立ちシャワーブース(1基)、水風呂、露天岩風呂薬湯(今日はワイン風呂)。このスペースすべてが岩と石タイルでできていて、ゴージャス。サウナ、シャワー、水風呂、薬湯、水風呂、サウナと3箇所循環の繰り返しをしたらもう気分は最高。この露天スペースだけで十分のような気になってしまったほど。


というわけで、ここはすばらしい。えらく気に入った。それほど遠くないし、寛ぎたいときは是非再訪したい。畳敷きの広い脱衣場がいいし、乾式サウナ・水風呂ー薬湯の石造り露天スペースがいいし、清潔に整頓されたロビー奥は喫煙も可能。雰囲気はちょっと昔風だが、それがまた昭和の郷愁をさそって、非常に落ち着く空間だ。自分的には3重丸かな。

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