小林章男・山田脩二著
淡交社
(初版 2001.1月)
定価2300円


  • 瓦〜歴史とデザイン
瓦〜歴史とデザインは元写真家の山田脩二と瓦陶工の小林章男の共著によるユニークな一冊です。
山田は写真家から瓦陶工に転身したひとですが、芸術家兼陶工の目で見た瓦写真のコレクションは目を見張るものがあります。山田は瓦を作るだけでなく、瓦を使ったアートデザイナーとしての仕事も手がけており、プロムナードや壁に瓦を埋め込んだりと、新しい瓦の使い方を模索しています。
一方、小林は伝統的な日本古来の瓦職人としての技術を継承する正統派の職人さんです。職人さんが本を出すことはめったにないわけですが、山田の斡旋により共著という形でそれが実現したわけです。瓦の歴史にも精通した本物の瓦職人の一言一言に重みが感じられ、瓦が何たるかの一端を垣間見ることができます。
瓦は神社仏閣の屋根はもとより、現在でも広く日本家屋の屋根を飾っています。瓦の種類や特徴を知ることで、町を散策していても思わず屋根の上を見上げてしまい、立派な屋根瓦、変わった屋根瓦を求めて深入りしてしまいます。


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