鯉の湯

【2006.4.8】  
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鯉の湯
江戸川区中央2−15−3
03-3651-3611
14:30-24:00 第2、4金曜休、番台。

アクセス:新小岩駅北口のバス停(ガードを潜って、新小岩パークホテルの前にある)から10番目のバス停、「大杉小学校前」で下車(都バスの新小29または新小30系統)。所要時間15-20分ぐらい。バス停を降りたらバスの進行方向に進み、道の反対側にある大杉小学校の向こう側を右折して少し行ったところの左側。バス停から3分の記載。


コメント:
立派な懸魚のある、瓦葺の唐破風屋根も見事な正統派レトロ銭湯。何度も見に行っていて早く入りたかったのだが、バイクを置くスペースがなくて入れなかった。今回は満を持して徒歩で訪問。「新小岩駅からバス」との記載だったので、バスを探すがなかなか見つからず。そもそも京成バスなのか、都バスなのか、また、何行きに乗ったらいいのかなどさっぱり解らず。たぶん、葛西行きか一之江、船堀駅行き?とあたりはつけたのだが、どうしても見つからず。さんざん探した挙句、北口の方から出ている都バスの「葛西駅前行き」に乗らなければいけないと解るまで20分も費やしてしまった。途中、新小岩周辺(葛飾区)にあるかつの湯、さかい湯の前を通る。

建物が面している
通りがやや狭くて、自転車置き場がなく、車も通ったりするのでなかなか大変だ。そんなわけで、銭湯の建物を正面からすっぽり写真に納めることができない。それにしても懸魚はほんとうに立派で、鶴が2羽描かれている。玄関周りにはめずらしく自動販売機が置かれていないので、レトロな雰囲気がそのまま残されている感じ。

暖簾を潜って玄関を入ると、下足箱や天井なども木製のままで風情がある。正面に
羽織袴の福助がいらっしゃいませとお辞儀をしているタイル絵(章仙作)があって、雰囲気を盛り上げている。木の引き戸を開けて中に入ると昔ながらのどっしりとした番台。女将さんは男湯側に降りていて、椅子に腰掛けて旦那衆に肩を揉んでもらっている最中だったから、料金を番台の台の上に置く。

脱衣場もむかしのままで、天井も立派な格天井だが、穴だけが残っていて、明かりや扇風機などはすべてはずされている模様。島ロッカーが縦に1列置かれている。外側壁側にはソファーにテーブル。ガラス戸越しには縁側があって、外のトイレに続いている。規模は小さいが坪庭もあって、石やら緑やらが配されている(残念ながら池はない)。そのガラス戸の脇に乱れ籠が高く積み上げられてあったのが、印象的。

さて、浴室へ。正面にはどーんと
早川さんのペンキ絵(平成16年6月2日、伊豆海岸、早川の記載あり。男女にまたがる富士山。)がある。タイル類など浴室全体がむかしのままに保たれていて、柱類などもも白木のものが多く残されている(さすがに脱衣場との境はサッシに代えられているが)。島カランは1列で、カランの配置は5-5-5-5とゆったり。立ちシャワーブースもしっかり1つあり。カランのお湯はちょっと温めだが、シャワーの方は良好。カラン下の排水溝がタイルで作られていて、水を集めるための工夫が凝らされているのが面白い。

浴槽は古典的な浅・深湯の2槽で、どちらにも備長炭がぶら下がっていた。湯温は48℃を指していたが、おそらく45℃前後では?常連のおじいさんもさすがに水で薄めていた。それでも水の質がいいせいかそれほど熱くは感じなかったが、風呂から出るとさすがに体の方は真っ赤っかになっている。ほんといいお湯なのだが、長くは入っていられない(出ては休み、と何回も入ることはできるが)。なお、浅湯のほうには古典的な背中ジェット2条、横にはお湯の湧き出る檻がある。

そんなわけで、江戸川区中央(川と川に挟まれた中央?)にある鯉の湯は、同潤会通りの一角にあって、街とともに歩んできたといった感じの素朴なレトロ銭湯だった。

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