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桜湯 sakurayu
茂原市町茂原461
0475-22-4864
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休?、番台

 



訪問記 【2008.10.13】

銚子から南下して茂原の桜湯へ。日没が迫っていてとても急いでいたのに生憎の夕方の渋滞。必死に頑張るも残念ながら茂原に着いたときは6時過ぎでとっぷりと暗くなってしまった。そして夕闇(というよりはもうすっかり夜だったが)のなかに発見した桜湯はかわいくて渋い期待通りの一軒家銭湯だった。京都の桜湯にもどこか似ていて、桜という響きに共通するものか?横から見るとモルタル風でもあるのだが、正面から上を目を凝らしてみると立派な平入りの瓦屋根のようにも見える。これって結構レトロ?入り口の木の引き戸は昔の古い小学校の引き戸といった感じ。桜湯の壁看板も和風ポップでかわいいぞ。


中に入るとたたきから上がった右手に下足箱。鍵は木製でいわゆる手製か。番台の比較的お若いお姉さんにちょっきりの385円を払う(5円玉もあった)。脱衣場も浴室も非常に狭いが、まぎれもなく銭湯の風情だ。天井は低いのだが、柱が張り巡らされていて、古い駅の天井の様。風情は十分だ。体重計がONO WEIGHTSというレアなレトロアナログ体重計。常連は皆乱れ籠使用なのだが、一元には金属製ロッカーの鍵が手渡されたので素直に使用。


さて浴室へ。島カランは中央に1列あるのだが、カランが1対の2つ、ん〜ここまで小さいのは墨田区の大正湯より小さくて最小島カランかも。両側にはカランが3つと2つで合計7個。シャワーホースがカランとは独立して2個だけあり。カランにはシャワーなし。タイルは昔ながらの古いタイルだが、掃除がいいのか綺麗な印象を受ける。天井がすごい。秩父の蛇腹天井に似ている。でも板の蛇腹ではない。なんか柱が多くて古い駅の天井の様なのだ(脱衣場同様)。正面には丸山さんの富士山のペンキ絵。男女ぶち抜きで富士五湖の奥の富士山なんだが、男女の真ん中に覚え書きがあり、そこに男女境を高く増設(つまりペンキ絵を描いた後の改築)されていて、字が隠されている。男湯からは「湖)」としか見えない。女湯側は「(川口」とか、「(本栖」とかなっているのでは・・古いのかもしれないが結構きれいに残っているのだが・・・


で、最後に浴槽は古典的な2浴槽で、色物はない。深いほうは結構熱くて43℃ぐらい。浅いほうは結構温いのに常連のおっさんがさらに水をじゃんじゃか入れている。浴槽周りはマーブルグリーンのタイルだが、注目はペンキ絵と浴槽のあいだにマジョリカタイルがぎっしり貼り詰められている。


そんなわけで、茂原の桜湯はこじんまりとしているがかわいくてレトロで見所満天のレトロ銭湯だ。そうそう脱衣場の上に無地のステンドグラス調の窓ガラスあり(大阪の双葉湯のをちょっと思い出す)。

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