富士見湯

【2004.8.21】  
内部の写真を見る

富士見湯
文京区白山1−3−5
03-3811-7014
16:00-26:00
、月2回水曜休、番台。
地下鉄三田線の春日駅、北側出口から地上に上がって白山通りにでる。これをしばらくまっすぐ北上していくと右側にピーコックがある。ここを過ぎたところに右斜め前方に進む細めの路地があり、ここを曲がってちょっと進んだ右側にある。銭湯マップでは近そうに見えても結構遠く、駅から15分はかかる。


コメント:「文京区の散歩」などで何度も富士見湯前を通過していたが、ようやく今日入湯しに来ることができた。外観は何度見ても立派な唐破風屋根の宮造り銭湯だ。建築年は少し新しい感じで懸魚などは簡単なものではあるが、しっかり蛙股もついている。なんといっても目立つのは塀の上まで頭を出している内庭の岩石の岩山だ。
玄関正面は典型的な東京銭湯の造りだが、なぜか正面の掲示板に風呂の歴史(農村編)のポスター書きが貼られている。よく見るとそれ以外にも額入り和風オブジェなどが1点、また1点とあちこちに飾られている。踊り場に上がると、夏場のせいか脱衣場との境の扉が開け放たれていて、脱衣場内の男女境の鏡壁と立派な番台の側面が早くも目に飛び込んでくる。
番台で料金を払って中へ進む。中央に島ロッカー、左手奥にも壁ロッカーがあって、その挟まれたところが休憩スペースになっている。手前側には旧式マッサージ機やソファーが並び、前述の岩山のある坪庭に対峙している。庭は暗くてよく見えないのだが小さな池があってこれまた小さな鯉が泳いでいるようだ。脱衣場の天井はとても高い格天井、大きな梁が使われていて正面の大黒柱には柱時計もある立派な東京銭湯型脱衣場だ。残念ながら体重計はデジタル式のもの。
浴室内のタイルは綺麗に貼りかえられており、浴槽群も完全リニューアルされているようだ。その浴槽群は斜め左手前に張り出すように並んでいて、左手前から水風呂(24℃)があり、次に電気風呂、バイブラ風呂、水枕ツキ7点ジェット座湯、10点ジェット樽風呂、2点ジェット立ち湯が同じ浴槽に分割されており(温度は43℃ぐらい)、続いて高温槽(といっても同じ43℃ぐらい)があって、最後に薬湯(じっこうか何か)という豪華ラインナップ。島カランは1列ですべてシャワー付き(カランの配置は3-6-6-7で、湯温・量OK。カランは8角銀。)。入り口両脇に立ちシャワーブース1基づつ。男女境にはモダンタイルの抽象的なデザインががあるなど、スー銭並みの雰囲気だが、1箇所だけ昔のままのところがある。それは正面壁のチップタイル画。富士見湯という屋号通り、男女に跨る富士山と松ノ木と帆船の浮かぶ湖の風景。屋号を変えない限り、ここだけは変えられないというところか。
そういうわけで、大型の典型的東京老舗銭湯で、浴室が近代的に改装されていて湯船のメニューも豊富な優等生銭湯だ。

ホームへ戻る東京銭湯リストへ戻る