能登湯

【2004.10.2】  
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能登湯
荒川区荒川4−30−1
03-3807-1750
15:00-24:00、水曜休→廃業、番台。
京成本線の町屋駅前(南口)を右斜め前に進む商店街をまっすぐ直進する。途中、分かれ道もあるが、道なりにまっすぐの方向へ進む。左手に野崎浴場の煙突をみつつさらに進んでいくと右手角に八百屋さんあり。この角を右折してしばらく行った左手角の奥にある。入り口はこの角を左折してちょっと進んだ左側にある。町屋駅5分の記載。


コメント:昼間に訪れたときの印象では、石造りのしっかりした塀に囲まれ、立派な敷地の中にたたずんでいるレトロな銭湯というイメージだったので、はやく訪れてみたかった。角を曲がって正面に立つと、脱衣場の天窓から明かりが漏れている。「やってる、やってる」という安堵感の気持ち。建物自体は派手さはないが、こじんまりとした宮造り銭湯で、二重の千鳥破風構造になっている。入り口上の木のガラス枠の意匠が凝っていて、時代を感じさせる。左右の踊り場から上がってそれぞれの入り口から中へ。木の重々しい引き戸には今ではあまり見られなくなった模様の昔ガラスがはめ込まれている。左手の番台で料金を払って脱衣場へ入ると、ここは高い格天井に大きな3枚羽根?(回っているので何枚かはよくわからない)の扇風機の回る立派な脱衣場。左手には灯篭もある庭が横いっぱいに広がっているが、夜間なのでどうなっているかその詳細はよくは見えない(池もあるようだが鯉などは確認できず)。脱衣場の中央にテーブルと椅子があって、それを取り囲むように島ロッカーが配置されている。この島ロッカーが鉄製のものなのだが、意外にも懐かしい感じのレトロな品だ。アナログ体重計は「金井」と書いてあって見たことがなく、ごつい感じの体重計だ。
さて、浴室に入ると、残念ながらペンキ絵のあるはずのスペースがそのままで水色に塗られている(ときどき見かけるパターンだ)。ところで、天井や壁のペンキと併せてどこもぼろぼろの状態で、どのぐらい塗り替えられていないのだろうかと思う。ところで、床やカランや浴槽のタイルなどはすべてきれいなものに張り替えられていて、とてもきれいだ。この明らかにアンバランスな組み合わせが普通ではない。浴槽は3槽に作り変えられていて、左から深湯、真中が水枕付きの7点ジェット座湯2基、右がバイブラ付きの浅湯という配置で、湯温も43℃ぐらいで薪で沸かしたと思われるいいお湯だ。
島カランは1列でカランの配置は6-5-5-5、その端っこに立ちシャワーブースが1基ある。最後に男女境の壁のビジュアルだがここには見事なチップタイル絵がはめ込まれている。横長に1枚になっているのもの。小さな湖にヨットが浮かび、真中に弁天堂のようなお堂が描かれている(詳細はよくわからない)。
そんなわけで、能登湯はその名の通り、能登の雰囲気を感じさせるような静かででのんびりとした典型的な宮造りレトロ銭湯だ(ペンキ絵がないのがおしいが、ペンキを塗り替える資金の問題?)。

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