大門湯

【2004.9.14】  
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大門湯
荒川区東尾久6−11−2
03-3895-4668
16:00-23:00、月曜休、番台。
都営荒川線の東尾久三丁目駅で下車。上りと下りの駅の間(やや西寄り)を抜ける路地を北上してすぐの右斜め角にある。駅から1-2分。


コメント:前から気になっていた大門湯にやっと来ることができた。大門湯の名前の由来はわからないが、ほんとに大門という感じ。というのも駅前の路地の正面角にあって、ほんとに神社か何かの門のような玄関周りの風情だからだ。こじんまりとした感じではあるが、昔ながらの千鳥破風屋根のレトロ銭湯。玄関前にコンクリート敷きのやや遊びのスペースがあって、道標のようなものがポツンと立っているのが、意味不明。
玄関を入って見上げればいきなり格天井、扉も木製で昔ながらのいい雰囲気だ。古いガラス戸のガラスは骨董品のガラスを彷彿とさせるちょうな曇りガラスだ。上には大きな文字で「男」と書かれている。すべるように滑らかな感触の引き戸を開けると右手に番台。この番台も総木造りの立派なものだ。さて、脱衣場内の様子だが、もちろん天井は東京型の高い格天井で、中央に島ロッカー、左手の壁際もロッカーで、その前にベンチが置かれている。岩を中心にした坪庭、そこに通じる古い引き戸、そしてロッカー脇のベンチなどの定番のオブジェが見事に配されていて、昔ながらの銭湯の脱衣場の雰囲気を見事に醸し出している。秤はちょっと珍しいKojima Keiki co. ltdのもの。
さて、浴室へ。正面にはちゃんとペンキ絵。リアス式の海岸が描かれているのだが、夫婦岩のようでもあり、松島かなんかのようでもある(早川師によるもののように見受けられるが、波しぶきもなくておとなしい感じであり、何と行ってもあの独特のサインがない)。しかし、色鮮やかで落ち着いた感じの美しいペンキ絵だ。浴槽は3槽で左から広い浅湯、真中が水枕付きの7点ジェット座湯2基、そして左側が深湯で、レモンが丸ごと4‐5個浮かべられていてゆらゆらと流れているのがいい。さらに浴槽で特筆すべきことは浅湯の浴槽の底。大きな金魚5匹(赤3、黒3)が描かれていて(もちろんタイル絵でしょう)、ゆらゆらとお湯の中を泳いでいるように見える。これはすばらしい。それで、湯温はどれも42℃強といったところか。
島カラン1列で、タイル等は比較的新しいものに貼りかえられており、左手に立ちシャワーブース1基。カランの配置は5-5-5-7で、カランの湯温がやっとやっとの熱さ。
そうそう、最後に男女境の壁にも横長のタイル絵があって、これは良くある洋風の王城と湖水を表わしたものだ。
そんなわけで、大門湯はとにかく駅に近いのがいい。で、ほんとうに神社か何かの門を思わせるような地元にしっとりと根付いた昔ながらのレトロ銭湯だ。

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