佐原浴泉

【2004.4.8】  
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佐原浴泉
足立区千住元22−10
03-3881-2695
15:30-23:00 第1、2、3月曜休、番台。
北千住駅西口から西新井大師行きのバスに乗り、千住桜木町バス亭で降りて3分。バス亭からは、道路を反対側に渡って少し道なりに戻り、初めの交差点(五差路)を左折して左から2本目の路地を行き、すぐに右折した左側(花道の奥)。歩いていくのなら、タカラ湯の筋をずっと進んでいって、バス通りに突き当たる手前を左折してUターンし、少し戻ればいい。


コメント:佐原浴泉は北千住駅から行ける15の銭湯の中で一番遠くにある。ということでなかなか行こうと思いつつも足が向かなかったが、今日は万を辞して来訪。ここの入り口は花道になっているのだが、両脇に民家の入り口がある上に銭湯の直前を右折する路地があるので、結構人通りが多い筋だ。構えは立派な2段の千鳥破風のある古風な造り。右側にコインランドリーがある。とにかく伝統的にあるべきすべての要素を備えた典型的な東京型銭湯で、こういう銭湯がいくつもあるところが北千住のすごいところだ。
引き戸を開けて中へ入れば、天井高い折り上げ格天井の広い空間が広がる。番台のおじさんは一生懸命女湯の客と話をしている。島ロッカーはなくて、中央の桟敷の上にソファーセットが置かれている。ロッカーは手前と外側壁際にある。右横の硝子戸から外に出れば、結構立派な庭があって小さいながらも池に鯉が泳いでいた。男女境は鏡壁になっていてTANAKAの体重計あり。
さて、洗い場に入ると正面には大きなペンキ絵(平成15年3月3日、伊豆海岸と書いてあって、男女両側にまたがる富士山と男湯側は波しぶきのはじける海岸、ということでサインはないが早川師の手によるものらしい)。男女境の壁にはこれも富士山を真ん中に描いたチップタイル絵(左右は松と水車)がある。浴槽はめいっぱい広い浅湯(古典的背中ジェット)と小さな深湯(あぶくバイブラ)で、洗い場側から見た浴槽の高さがかなり低いのが特徴的。湯温はかなり熱めで44−45℃ぐらい、というわけで入る人入る人がみんな埋めまくりなのだが、それでもかなり熱いのだから相当熱かったのだろう。島カラン1列(3角鏡のみ)で、カランの配置は7-5-5-6、一番手前に立ちシャワーブース1基あり。カランの湯は申し分ない。
ここは結構、人間背景画の若い衆がジャージ姿で自転車に載ってお出ましなのだが、どうして数ある北千住の銭湯の中でわざわざここを選んでいるのかという疑問。察するに場末にあって比較的空いており、北区や荒川区のふつうの銭湯の感じだからだろうか(大黒湯やタカラ湯はあまりに立派すぎて、ひとびとが集まりすぎる?)。というわけで、結構落ち着ける穴場レトロ銭湯だ。

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