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梅の湯 足立区千住5−5−10 03-3888-3356 16:00-23:30 不定休、番台。 北千住駅西口の駅前通りの北ロード1010から北千住サンロードの方へ右折して、この道をずっと北上すること5分ぐらい、左側の花道の奥にある。 コメント:不定休とのことで今日やっているのかどうかと不安に思いつつ、そばについてからそそくさと花道の奥をを覗いてみると、ちゃんと明りが灯っている。やれやれ。こういう時の安堵感というものは言葉に尽くせないものがある。とにかく今日はクリスマスのペシャル入湯(ちょっと大袈裟か)といった感じで、満を辞して老舗の梅の湯にはるばるやってきた。(もっとも足立は銭湯王国だからここがだめなら佐原浴泉か駅向こうの梅の湯あたりに目星を付けていたのだが・・・)。 昼間見ると屋根は立派な瓦葺きだが、夜は暗くてほとんど見えない。玄関周りは伝統的な造りで、入り口両サイド下のタイル化粧もよく見かけるタイプのものだ。白タイルを使っていて美しい。またここは玄関の左上にある丸い電光掲示板がユニークなのだが、今日は電気がついていない。一切改装されていないので、玄関の内側も古い木製の建材で埋めつくされている。これまた木製の引き戸を開けて中へ入る。 番台のおじさんに料金を払って脱衣場へ。立派な折り返し格天井、古びた床板、男女境の鏡壁と定番の景色。しかし全体に灯りが弱く、電気がついているのに薄暗い感じだ。それがまたどこかの湯治場を思わせるような雰囲気を醸し出している。右奥に広い畳スペースがあるのがユニークだ。その昔はここに上がってくつろぐ人で一杯だったのだろうか。 洗い場の中も昔のまんまで小さな丸タイルの床、背が低くて何もついてない2列の島カラン(カラン数も4個づつ)。変わっているのはさらに右手前にもカランが4つ並んでいる(ここと壁際のカランではそれぞれのカランに丸鏡が1つづつ付いている、壁際にはシャワーもあり)。湯温・湯量は悪くない。ビジュアルだが、これがペンキ絵ではなくて、正面の壁一面を使った見事なタイル絵。描かれているのはアルプスを望む湖畔の景色だろうか。また、男女境のカランの上にも風車のある洋風な景色が描かれたタイル絵あり。さて、最後に浴槽だが、古典的な広めの浅湯(ジェット数条)と狭めの深湯のみ。温度はなんと46℃ぐらい?常連のおじいさんが、「今日の湯は365日で一番いい。いつもはもっと温いよな。風呂はこれでなくちゃ。」とか言って熱湯に長く浸かっている。薪で炊いた(薪は玄関脇に積まれていた)いいお湯で、いつもがそうでない(ぬるめ)と聞いて嬉しさが倍増した。なんだか夢の中の光景のようで(薄暗いせいもあり)、レトロファンとしては最高の異空間体験となった。こういう銭湯が都内にあとどのくらい残されているかなどと思うとあせる気持ちを隠せないが、明日からもまたただひたすらレトロ銭湯を求めて徘徊の旅を続けよう。なんちゃって、ちょっとセンチっぽいが、あながち大袈裟でもないのだよねこれが。 |
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