単独の掟
 
 山登りを始めて以来,一人で登ることが多い。
 身近に山好きな人がいないことと,人に囲まれた仕事をしているためか,一人でいたいという思いもあるからだ。
 
 しかし,山登りをするにあたっては単独は極めて危険である。単独で行く以上,自分の命は自分で守れることが必須である。でも,その危険さを十分認識せずに登っている方々も多く見かけるのが現状である。

 単独で山に行くからには,次のことができなければ行く資格がない。
 
 @ 大きな怪我をせず,無事に帰ってくる。
 A 遭難しない。(道に迷わない。迷っても今どのあたりか把握できる。)
 B 自分の山登りの力量を正確に把握している。

 
 単独をする上で私自身が心がけていることは,


@ 地形図とコンパスの所持。前日に地形図を見ながらの山のイメージ作り。
このイメージ作りをしておくと,道をそれたとき,早く気づくことができる。
「ここで下るのはおかしい」「ここの右には尾根が見えるはず」などである。
A 登る山の多くの情報の取得。個人のホームページなどを多く見て,その山のイメージ作りを十分しておく。
B 水と非常食を多めに持っていく。残ったものは,当日の夜に処理するので,山登りは全然ダイエットにはなっていない。(笑)
C 早出,早着になるように。日の出近くから登り,2時〜3時には下山する。早い時間に動いていれば,何かあったとき,他の登山者と巡り合う確率が増える。
D 妻にその日の登山計画(概念図)と時間を知らせておく。携帯が通じるときは,今どのへんか伝えるように心がける。
E ザックとレインスーツとスパッツは赤系統のはでな色にした。万が一,どこからか落ちても,見つけやすいように。遺体も見つからないのは,家族に申し訳ない。(でも赤系統だと,秋に遭難しても紅葉で目立たないかも。その場合,発見は冬を過ぎ,春になるか・・・)
F 山ではあいさつと声かけを心がける。(「ああ,その人なら,この辺で会いました」と証言者がいるように。)
G 登山者がほとんどいないような山には行かない。
H ゆっくりしたペースで余力を残すようにする。
 
 この他,今後こうした方がよいと思っていることは,
 
@ 登山の保険への加入。いざというときの捜索費用は百万円以上かかる。
A 携帯無線の購入とハム免許取得。(ちょっと金がかかる・・・)
 
 などである。自分の責任で危険なことをしている緊張感は持ち続けたい。 
 

 
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