大村の自宅に戻ると、妻が山に行こうとはりきっている。 前回、雲仙を巡り、急に山に燃えだした。 標高差、距離を考え、妻が歩ける山を考える。 天気もよさそうで、また歩いたことがない七曲峠からの天山をめざすことにした。 七曲峠に着くと、5,6台の車がすでに停まっていた。 階段状の登山道に入り、急な道を上がっていく。 そこそこ日射しが強そうな日であるが、木陰の中を歩けることがありがたい。 最初の30分は、展望のない道を登っていくが、 やがて、視界が開け、振り返っての彦岳や左側一面には小城市方面の景色が広がる。 このルート、ずっと視界が開けた道を歩くものと予想していたが、 イメージしていた道は、最後の30分で、そこまでは山登りの楽しさが味わえる。 しかし、妻はというと、登りが苦手で、登りが続くとなかなか大変そうだ。 本人曰く、 「登り道になると悪い人間になる。」 なんでこんなきつい思いをしなければならないのかと心の中で何かに当たり散らしたくなるようで、 「登りは、心がやさぐれる・・・・」 らしい。 まあ、それも日常たまった不満の浄化の過程であろう・・・ と思いたい。 やがて、山頂に続く平坦な道に出る。 よかった、もう妻がやさぐれることはない。 心地よい風が巡る中、左右の景色を楽しみながら山頂を目指す。 山頂で昼食とする。 どうしても妻が食べたいというので、この季節、気は進まないが、カップうどんを食べる。 そう暑くない日なので、案外おいしかった。 行き道、私は振り返り振り返りなので、景色のよさを既に感じていたが、 妻は、帰り道で、景色がよかったことに驚く。 下ばかり見て歩く山はもったいない。 無事、下山し、帰りは妻はやさぐれることもなく、山を堪能し、上機嫌のようである。 ガツガツと登って鍛えたい気持ちもあるが、妻と歩くとまた違った山の楽しさを味わえる。 天山のよさをまた噛みしめた今日だった。 |
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