2015. 10. 24
妙見岳〜普賢岳
一人で登る
池の原園地駐車場〜30分〜仁田峠駐車場〜40分〜妙見岳〜35分〜紅葉茶屋〜20分〜普賢岳
〜20分〜紅葉茶屋〜40分〜仁田峠駐車場〜30分〜池原園地駐車場
距離約6km 累積標高差760m 荷10kg 時間約5時間
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紅葉に囲まれた普賢岳
天山、白嶽と人の力を借りながら、なんとか山を歩くことができた。
右足だけではつま先立ちができず、足首も曲がりも十分ではないのだが、
どこかの山をまた試してみようと思った。
今の足で行ける山は、鎖場や急な下りが少なく、荒れていない登山道がある山だ。
虚空蔵山、郡岳、金泉寺、岩屋山といろいろ悩んだが、ちょっと試してみたくもあり、
雲仙普賢岳を選んだ。
ホームページやテレビ等で雲仙の紅葉は見頃とのアナウンスが流れる週末、
自分のペースでは歩けなくなりそうなたくさんの人がいそうである。
足が不安なので、仁田峠に車を停めようかと思ったが、
いやいや登山者の端くれ。
仁田峠は観光客にゆずって、池の原園地からの出発となった。
仁田峠まで30分、まずまずのペースで登れた。
仁田峠に着くと、もうたくさんの車が停まっている。
さあ、まずは妙見岳を目指す。
登り出すがすぐに後ろの登山者に追いつかれる。
どうぞどうぞ、と道を譲りながら、ゆっくり歩きで登っていく。
それにしてもたくさんの人々だ。
登りの足の調子はまずまず。
妙見岳に着くと、ロープウェイの下は紅葉が広がっている。
妙見岳を越えると、そこは普賢岳と国見岳の圧巻の紅葉の世界となる。
しかし、実はここからが今日一番の不安箇所である。
国見岳分岐から鬼人谷まで、急坂の下りが続く。
団体客の迷惑にならない位置取りをしながら、歩いていくが、
譲り譲られ、結局、団体さんの真ん中に入ってしまった。
もう、ここは譲れない道に入ってしまった。
おまけにすぐ前は、多良の某鉄人さん。
確か10年前、経ヶ岳まで1時間で登っておられた。
「70歳を過ぎたからと、ゆっくり登るように心がけている。」
と語られていた鉄人さんである。
ということは、もう80過ぎ?
なんにせよ、この私が、下りで倒れて鉄人さんを巻き込んで、怪我でもさせてしまっては、一大事。
多良界隈で大変なニュースになってしまう。
そんな緊張も手伝ってか、なんとか無事に下ることができた。
滑らないように、足首をひねらないように、慎重に下っていった。
緊張感いっぱいの中、ふと眺める紅葉は圧巻だった。
国見岳の紅葉、青い空に映える。
鬼人谷の紅葉。一番きれいな日は数日前か。でも、鮮やかな眺めだった。
さて、紅葉茶屋から普賢岳への登りに取りかかる。
登りは気持ちがいい。
少し息が荒れてくるのが心地よい。
はあはあと歩を進める幸せ感。
その昔、娘を連れてきたとき、ウグイスの声を聞いて、
「お父さん、ヨー、ユウビンキョクって言ってるね」
と言った道だ。
雨の中や雪の日も来たっけ。
アイゼンや新しい靴を馴らしに来た道。
いろいろなことを思い出す。
また、戻ってきたぞ。
やがて、普賢岳山頂に着いた。
ちょうどお昼どき、たくさんの登山者で賑わっている。
頂上のすみっこで、パンとどら焼きを頬張る。
思ったほど、空腹感はなかった。
しばし、秋の青空と風を楽しんだ。
やっばり、山はいいなあ。
なんとか、ここまでこれたうれしさをやっと感じることができた。
さて、いよいよ下り道に入る。
普賢岳から紅葉茶屋までは下りが急だが、その後はさほどでもなくなる。
そんな認識で下りだしたが、甘かった。
紅葉茶屋までは、手も使いながらなんとか下ったが、
紅葉茶屋からは、階段状の道が続く。
これがつらかった。
足が痛くなってくる。
石などにのっけて、横方向に足首が曲げると、足首に痛みが走る。
右のかかとは、一歩下ろすたびに痛みが来る。
しかし、こけてはならない。がんばるしかない。
慎重に、慎重に歩を進めた。
途中、5歳くらいの男の子に追い抜かれ、あっという間に姿が見えなくなった。
やっとのことで薊谷に着き、ベンチで休憩する。
そして、仁田峠を経て、池の原園地へ。
この下りの1時間半は永遠に続くかもと錯覚させるような長い時間だった。
時間はかかったが、一人で登ることができた。
がんばった代償は、その夜の筋肉痛。
足も上半身も、バラバラになりそうだった。(笑)
しかし、この痛みが筋肉を回復させてくれる。
痛みとともに、山の余韻を楽しもう。
山に行くと、精神も安定してくる。
やっと我に返ったような気がしてきた。
12月の手術前に何回登れるかな。
ホームページを温かく見守ってくださっているみなさんに
感謝を伝えたい気持ちでいっぱいの今日だった。
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