2015. 09. 22
天山 (お試し登山)
妻と登る
天山九合目駐車場〜35分〜天山〜30分〜天山九合目駐車場
距離約2km 累積標高差200m 荷7kg 時間約1時間15分
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足首の骨折から8ヶ月。
普通に歩くことはだいぶできるようになってきたが、
足首が十分に曲がらないため、階段の下りなど、下りの道は心もとない。
おまけに足の筋肉も落ちてしまっているものだから、踏ん張りが十分きかない時もある。
が、しかし、山に行きたい。眺めがみたい。空気が吸いたい。
下りの不安に大きいものがあるが、試しに山に行ってみることとする。
急な山はまだ無理なので、選んだのは天山。
九合目まで車で行けて、30分ほどで頂上に着ける。
足の段差が大きい場所もなかったような記憶がある。
一人では不安なので、妻についてきてもらうことにした。
いつもは、妻を連れて行くと、妻の介助登山になるのだが、今日ばかりは私を介助してもらう登山となる。
大村から車を走らせ、天山に向かう。
天山の駐車場まで山道を走る。
一度、子ども達も連れてきたことがあるのだが、道の記憶がない。
こんな狭い道走ったっけ?と思いながら車を進める。
途中の四差路、表示はまっすぐだが、ここは右に折れていくとそれほど狭くない道を行ける。
そんな記憶も途切れていたため、直進してしまい、
なかなかせまい道を対向車よ来るなと願いながら、進んで行った。
やっと、九合目駐車場に着くと、車がぎっしり。
家族連れや夫婦が多いようだ。
8ヶ月ぶりに、登山靴に足を通す。
しっくりはまり、我に返る感じ。
歩き出すと、なんとも心地よい、この感じ。
階段状の道を登り出す。
大きな違和感もなく歩ける。
登りは調子がいいぞ。
池と神社を越え、階段状に段が切ってある登山道を進む。
秋の花が目を楽しませてくれる。
ああ、山歩きはいいなあと、しみじみ感じる時間。
人が来ればすぐさま道をゆずる。
とにかくゆっくり歩きに徹する。
「こけて、足首をひねってはならない」というのが、今日の究極の目標だ。
鞍部に着き、足場のよくない登山道に進む。
が、登る分はなんとか歩ける。
雨山の眺めに心を奪われる。山からの眺めってこんなによかったっけ。
薄曇りで遠望は効かないが、いやいや十分。歩くことがうれしくてたまらない。
思ったほど息も弾まず頂上へ。
たくさんの方が休憩をされていた。
ちょうどお昼どき、コンビニで買ってきたおにぎりを頬張る。
いや、うまい。山のおにぎりのおいしさを思い出す。
頂上でゆっくりし、妻と話を楽しんだ。
さあ、戻ることとする。
が、ここからが問題だ。
右足首が十分に曲がらないため、右足を残して、左足を下ろそうとすると、右足かかとが浮いて不安定になる。
かといって、右足を先に下ろすと、踏ん張りがきかないものだから不安定になる。
となると、体を横にして、足首を曲げなくていいように足を下ろしていくしかない。
長い長い下りの時間だった。
妻が傍らでよろめきそうになる私の介助を続けてくれた。
足首はそれほどでもないが、右のくるぶしがとにかく痛い。
もしかして、俺のくるぶし、位置がずれているのかと不安になる。
まだ鉄板やら、ピンも入っているので、そのせいかもしれない。
たった30分の下りだったが、永遠に終わらないような気持ちに襲われながら、一歩一歩慎重に歩を進めた。
駐車場に着いて、ほっとする。
やはり山は気持ちいい。
足がどれくらい回復していけるのか、不安は募るばかりだが、今できる山登りを続けていければと思った。
山がないと、生きた実感が味わえない。
思いのほか、登れたうれしさと、無理をしてしまった反省と、
しっかりサポートしてくれた妻への感謝を織り交ぜながらの今日となる。
12月には、今まで骨を固定していたピンや鉄板を切開して取り出す手術を受ける。
短くて2週間、関節のずれの矯正をすれば一ヶ月。
本格復帰は来年となりそうだが、歩ける範囲で歩いて行こう。
ちょっと前進した記念すべき今日の天山だった。
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