2014. 04. 20 白嶽

 一人で登る

洲藻登山口〜60分〜山頂下の岩のテラス〜60分〜洲藻登山口
  距離約3.5km 累積標高差450m  荷10kg  時間約2時間30分
 
春爛漫の証となる登山道脇のスミレ


春爛漫。野に山に花々が咲き誇る。
あいにくの小雨模様であるが、時間が取れたので白嶽に登ることにした。

登山口に着くが、車はなし。
静かな山となりそうな予感だった。

歩き始めると、沢に心地よい水が流れている。
対馬の山は高くても600mほどなので、雨が降らないと沢はすぐに涸れてしまう。
だから、この気持ちのよい沢音が耳に届くとうれしくなる。
マイナスイオンとやらが体にしみこむ気がする。

耳をすまして歩くと、場所によって沢音が違うことがわかる。
一枚岩をすべる滑らかな水音、岩と岩の間から固まりとなって流れ、石に当たる軽やかな水音、
段差が加わると低い音と高い音が入り混じる水音など、歩くことで沢音は次から次へ姿を変えていく。
低い主旋律を聴いて歩いていると、軽やかな主旋律がとって変わり、さっきまでの旋律は副旋律となって後方に消えていく。
その繰り返しは、まるで何楽章もあるような沢音のシンフォニーである。

ふと気づけばさまざまな小鳥の声にも包まれて、自然の中にいる幸せを感じる春の中にいた。

鳥居までは誰とも会わず、静かな山旅。
鳥居で休憩していると、上見坂方面から韓国の登山客がやってきた。

急いで先を急ぐ。
韓国の登山客は頂上に向かうだろうから、今日は岩のテラスへと向かう。
しかし、意に反して、彼らも岩のテラスへ。
にぎやかな岩のテラスになってしまった。

小雨模様も落ち着き、明るくなってきた。
テラスから見る山々は黄緑色に萌え始めていた。
対馬で一番山が美しい新緑の季節がそこまで来ているのを感じることができた今日の白嶽だった。









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