2012.05.13 有明山
1人で登る

八幡神社〜20分〜清水山〜65分〜有明山〜60分〜八幡神社
  
距離約6km 累積標高差600m  荷11kg  時間約3時間


新緑の青がまぶしい有明山

久しぶりの有明山へ。
八幡神社に着いて、受付の方としばし話をする。
神社の駐車場は韓国からの旅行者であふれている。
昨日は午前中だけで、300人近く来たという。
午前中なら、有明山もまだ少ないかもという声を聞き、
急いで身支度をする。

歩き出すと、道沿いにかわいい野の花がいくつも咲いている。
今日はちょっと気温が上がって、体がすぐに熱くなる。
清水山に向かって歩き出し、三の丸を過ぎると、
なんだか妙に岩場が歩きたくなった。
三の丸の岩場をわざわざ登ったり降りたりする。
きっと、誰かに見つかると、何やってるんだろうと思われそうな図である。

二の丸から厳原の街並みを改めて眺めてみる。
こんなに新緑が美しかったけっとちょっと見とれる眺めだった。

清水山山頂を経て、有明山に向かう道へ。
途中鹿を見かけた。
「キーン!」と一言、藪に消えていった。

有明山に向かいながら、はっと気づく。
おっと、これはペースが速いぞ。
きつく鍛えるのもいいのだが、今はしばらく登らずなまった体を
リハビリで体力をつけな直している状態。
息が乱れない歩の歩みに切り替える。
一秒一歩と言う感じで、脈拍130回/分のペース。
このペースだと無理なく歩け、心地よい。

枯葉を踏みしめる音、石を踏む音が重なり、
シャッザッ、シャッザッ
とリズムよく歩いていく。
そうそうこの感じ。歩くことが急に心地よくなってきた。

汗を拭こうと立ち止まると、さまざまな小鳥のさえずりが耳を楽しませてくれる。
時折、コゲラが幹を叩く音が聞こえる。
この音を聞くと、なんとも心が癒される。

山頂にたどり着くと誰もいなくて、独り占め。
ザックにしのばせていたまんじゅうをほおばる。
青空のもと、さわやかな風、至福の時だ。

しばらくすると、権現山の若者がこちらに歩いてきた。
日本人?韓国人?
対馬ならではの変な迷いが頭を駆けめぐる。
「こんにちは、暑いですね。」
の声をかけると、
「いやあ、こちらは涼しかったですよ」
と日本語が帰ってきた。

その後はしばし二人の山頂。
この方、さわやかな笑顔が印象的だが、全身筋肉という感じの鍛えた体つきをされている。
話を聞くと、今年、対馬に転勤になった方で、
山が好きで対馬の山をあちこち歩いているそうだ。
昨日も白嶽に登ったらしい。
今日も厳原から上見坂方面に歩き、林道を巡ってこの有明山にこられたそうだ。
それから行動食をほおばりながら、山の話が続く。

韓国の登山者が数名登ってきたので、そろそろ下山することにした。
この方も八幡方面に下るようなので、久しぶりにずっと話をしながらの有明下山となった。

島の人はなかなか山にははまらないが、
転勤などで本土から山が好きな方が来られるのはうれしいものだ。
対馬の山をいろいろと楽しんでもらえたらうれしいなと感じた。
「今日は、物足りなくて、散歩みたいな感じです。」
というさりげない言葉がとてもたのもしい若者だった。


八幡神社で
「また、会いましょう。」
と言葉を交わして、別れた。

山っていいなと、またこの気持ちを味わえた新緑のシャワーの中を歩く有明山登山だった。




 
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