2012.05.05 白嶽(白岳)
 
一人で登る


洲藻白嶽登山口〜60分〜西岩峰〜60分〜洲藻白嶽登山口
  
距離約3.5km 累積標高差450m 荷10kg 時間約2時間30分



チョウセンヤマツツジが咲く白嶽岩峰


ゴールデンウィーク。
さあ、山へ!

と思っていたが、家族が対馬に来たので、
家族と一緒の時間も過ごしたい。
しなきゃいけない仕事もあって、
5日にやっと、午後から登れることとなった。

この時期の白嶽は一年で一番美しい季節である。
スミレやツツジが咲き乱れ、新緑の青が山塊から沸き上がってくるようだ。

登山口に着くと、たくさんの車が停まっていた。
たまたま空いていたスペースにどうにか駐車し、身支度をする。
久しぶりだと、勘が鈍り、何かと手間取る。
車のキーをザックに入れて、さあ出発と、念のため車の施錠を確かめると、
なんとドアがロックされていないじゃないか。また、ザックからキーを出してやりなおし。
ひとつひとつに時間がかかる。

歩き出すと、登山道脇に、この時期ならではのいろいろな花を見かけてうれしくなる。
白に黄色、青といろとりどりの野の花が目を楽しませてくれ、
一年ぶりの再会をお互いに喜び合うような心持ちである。

何人かの登山者が下ってきている。
GWに訪れた本土からの登山者のようである。
登山道から山頂への中間地点に来ると、韓国の大団体。
こりゃ、先に行かないと西岩峰は上れなくなると急いで駆け上がる。
西岩峰に着いて一息つくと、ぞくぞくと大団体の一行が登ってきた。

こりゃかなわんと急いで岩のテラスに戻ろうとするが、
団体と入れ違いになってしまい、前に進めない。
たどり着くのに一苦労。

岩のテラスに一人たたずみ、新緑の山々を眺める。
西岩峰や直下の広場からは異国のにぎやかな声が行き交っている。
日本人一人に韓国人四十人ほどの白嶽山頂付近。


テラスに佇むとやっと山が自分の世界となった。
ここから眺める新緑の山並みは美しい。
うぐいすやほととぎすの声が高らかに嶺々にこだまし、
眼下では、種類を一瞥して判別できないようなさまざまな鳥が
風に乗って駆け抜けていく。
その風はほどよく熱くなった体を冷まし、
日射しは風に冷やされ過ぎそうな肌をやんわりと暖める。

山々がいきいきとした彩りを見せ、
山にいるもの全てが命の昂ぶりを謳歌する。

対馬の5月の美しさを体に浴びた今日の白嶽だった。





 

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