2009.08.10(月) 有明山(2往復)

厳原八幡神社〜清水山〜有明山〜清水山分岐〜有明山〜厳原八幡神社

距離約10km 累積標高差1000m 荷25kg 時間5時間半



遠征前の最後の山行。
いつものように駐車場の料金小屋に駐車料金400円を支払いに行くと、
「今からですか?」
と、おじちゃんの声。
八幡神社に車を停めては、有明山に登っているので顔見知りである。
「調査かなんかしよるとですか?」
との質問。
そうだよなあ。対馬で山に登るということは、何かを採りに行くということである。
何も採らずにただ楽しんで歩くだけという山登りの文化はほとんど存在しない。
何か採っているようでもないのに、でかい荷物を背負って登っているので、
機械でも運んで調査をしているように思えたのだろう。
そういえば、同じ質問を御獄でもされたっけ。
山に登る人を見て、調査だと思う感覚も対馬独特のものかもしれない。

まあ、遠征に向けての自らの体力と知力の調査でもあるので、
まあ、調査と言えば調査かも。

25kgに増やした荷持、今日の課題は、3往復できるくらいのペースで
歩いてみようということである。

いつも鍛えねばという意識が働いて、坂道でやたら踏ん張ってしまう。
しかし、本番でそれをやっていたら、バテバテになることだろう。
無酸素運動から有酸素運動への切り替えを意識し、
呼吸と足の踏み出しを合わせ、
息が上がらないペース作りをする。

自分の体の状態を意識しながら、歩いていると、
つくづく山登りは、知的な営みであると感じる。

地形図とコンパスの活用、山の気象の把握、動植物の生態、人間の体の作りや仕組みの理解、
自分に適した道具の選択、地形や自然現象の理解
などなど、知的に追求しようとすると、きりがない。
しかし、それがまた大人の知的好奇心をくすぐってくれるのである。

二回目の山頂にたどり着き、空腹でへろへろになって口に放り込んだパンは
はらわたに染みわたる感じがした。
山の空腹でしか味わえないこの喜びである。

3往復はできそうになかったが、ここ数ヶ月限られた時間の中で
自分なりにできるだけのことはした。

さてさて、いざ出発のときが来た。

 
 

 
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