2008.09.29 白嶽(白岳)
 
白嶽洲藻登山口〜白嶽西岩峰〜岩のテラス〜白嶽洲藻登山口
  
距離約3.5km 累積標高差450m 荷13kg  時間約2時間

  

 
先週の有明山の下山時、八幡神社の何でもない石段で、どう間違ったか大転倒をしてしまった。
背中には17kgの荷物。転倒して横回りに落ち始めた体は、制御不可能。
ただ頭は冷静で、このまま下まで行ってしまうか、頭から側面に落ちるか、さてどっちだろうと
冷静に状況を見つめている。
その様は、鎌田行進曲の階段落ちのシーンのようであったに違いない。
「銀ちゃ〜ん」とは叫ばなかったが、6段くらい落ちただろうか。
とても長い時間に思えた。
左のすねを強打して、腫れてしまった。

山で起こった事故の状況を聞くと、えっこんなところで・・・と思うものが結構あるが、
今回がまさにえっとこんなところで・・・に当てはまる場所である。
山をずっと歩いてきて、最後の駐車場の階段で落ちるなんて・・・
自分は大丈夫という過信を捨てるためにはいい教訓となる体験であった。

足の方は1週間経つがまだ痛い。そこで、荷物をいつもよりぐんと減らして登ることにした。

白嶽は久しぶりだと調べてみると、5月の初旬以来の頂上である。
その間も何度かきてはいたが、風が強くて頂上は断念していた。
今日は頂上まで行けそうだ。山頂の眺めを楽しみに歩き出した。

今日も登山口から一人歩き始めると、
いたるところでスズメバチの偵察蜂を見かける。
なるべく刺激しないように歩いていく。
巣に近寄らず、一匹を攻撃態勢に追い込まなければ大丈夫である。

しばらく行くと、いきなりすぐ右側の斜面から、シカのえぐりあげるような声が聞こえてきた。
後で調べてみると、発情期のオスが自分の縄張りを主張するときの声のようだ。
その気合いと迫力がある声に、もしかしたらこっちに攻撃をしかけてくるかもしれないと、
ちょっとこっちも前に進めなくなる。

しばし、人間と鹿が対峙する緊張感ただよう時間があり、
立派な角を生やしたオスが観念したか、右斜面を駆け上がっていった。
対馬では鹿との対面はかわいいではなく、緊張感が走る瞬間である。

久しぶりの登山道はツアー登山客の影響だろうか、
さまざまなショートカットの踏み跡が見られた。
たかだか1時間で登れる山、近道を作って山腹を傷つけずにゆっくりまわればいいのに。

西岩峰に着くと、風が強い。ジャンパーを羽織ってしばし休憩するが、
景色をゆっくり楽しむという雰囲気でもない。

そうそうに山頂を後にし、岩のテラスへ。
テラスの風は幾分弱く、しばらくここで休憩をした。

空を飛び交う鳥はよく見ると、あまり見かけないような種類のものが結構いる。
渡り鳥の仲間であろうか。

自然の豊かさを感じるひととき、島も秋へ向かっている。




 
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