2008.08.31 白嶽
洲藻白嶽登山口〜岩峰下の岩のテラス〜洲藻白嶽登山口
  
距離約3.5km 累積標高差450m 荷19kg  時間約2時間

 写真はムジナノカミソリ

早朝から一汗かく所用があり、それが終わってから、久しぶりの白嶽登山口へ向かう。
天気予報は晴れだが、麓から見ると山頂は白くしめった雲の中にあり、堂々とした岩峰の存在はかくれたままだ。
登山口に着くとやっぱり他の車はなく、私一人。夏の白嶽はひっそりとしている。
空にかかったガスのせいで日が射さず、ちょっと薄暗くなった道を歩き出すと
やたらクモの巣がおでこやほっぺにひっかかる。
手やストックで払いのけながら、クモの巣がそのまま残っているということは、
今日は韓国人の先行者もなしということか、と考えながら登っていく。

久しぶりに来ると、登山道が倒木でふさがれていたり、
鹿に幹を角で削られながらもどうにか残っていた木が倒れていたり、
思わぬ場所にショートカットの道ができていたりと、
前の記憶との違いにびっくりする。

登山道には白や茶色やおうど色やだいだい色など、いろいろな種類のキノコが
秋の入り口を教える目印でもあるかのように生えている。
それらひとつひとつを立ち止まりながらまじまじと観察する。
いろいろな小さな野の花も咲いていて、目を楽しませてくれた。

山頂近くまで来て、西岩峰に登るかしばし立ち止まって考える。やめといた。
荷が結構あるのと、小雨で岩が濡れているのと、風の強さのためである。

広場の先にある岩のテラスでしばらく休憩することにした。
座って風に当たりながら、白いガスの動きに目を奪われる。
岩峰を突き上げ、時には濃くそして薄くと、岩肌を舐めるように上昇する激しいガスの流れに見とれていた。

写真はムジナノカミソリである。
キツネノカミソリとオオキツネノカミソリの中間的な特徴をしており、
対馬と朝鮮半島にしかないらしい。
環境省植物版レッドリストでは、日本国内で絶滅(EX)の扱いとなっている。
宮崎県日南市の自生地での消失が確認された。宮崎県が国内最後の生息地だったらしい。
(対馬は国内ではないのか・・・・?または、これは自生ではないということか・・・?)

まあ、いずれにせよ。多良山系のオオキツネノカミソリが見れなくなった今、
この花は巡り会えることを楽しみにさせてくれる貴重な花である。




 
 
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