2007.02.18(日)
 
黒木〜ツゲ尾〜経ヶ岳〜多良岳〜黒木

  一人で登る
 
  
 天気予報は晴れなので,マンサクの花が空に映えるといいなあと思いながら,山に出かけた。
 思いの他,登山口から見上げる峰々は雲の中。そのうち晴れるかなと思って歩き出す。

 標高を上げるに従って,雨が降ってくる。決して強い雨ではないのだが,同じ調子で降り続いている。サーと山肌を包むような同じ周波数の霧雨の音に,枝葉から落ちる滴の音がアクセントを添える。

 レインスーツを着て,ザックカバーをかけて,誰とも会わないいつもの道を,汗を垂らしながらふうふうと駆け上がる。

 経ヶ岳山頂に着くと,誰もいない。山頂のマンサクの様子を見ると,まだ蕾のままだ。見とれていると,常連のAさんが到着した。いろいろと山の話をしていた時,元気な子どもの声とともに,母子3人が駆け上がってきた。

 「あらぁ〜」
 「あっ,こんにちは。」

 いつも掲示板でお世話になっている3Yさん親子である。経ヶ岳山頂での突然の対面は2度目である。お嬢さんとは初めて会った。とても元気なお母さんと子ども達である。聞けばこの雨の中を岩屋越から来たという。子ども達はすぐそこからきたように笑顔でおにぎりをほおばっている。平谷にそのまま下りるのかと思えば,また岩屋越まで戻って下りるという。その親子のパワーにおじさんは完全に負けた気がした。さわやかな出会いに元気をもらって,次の場所へ。

 先週開きかけていたマンサクが今週は開いているかなと期待しながら,多良岳方面へ。

 目的の場所に近づくと,元気な黒くてかわいい犬が駆けてきた。「んっ?どこかで見たような,この犬くん・・・」
 奥さんが「すみませ〜ん」と慌てて犬を連れに来られた。奥さんを見て,「おやっ?」 マンサクの写真を撮っているご主人を見て,「間違いない!」
 お声かけすると,やっぱりnandenさんご夫妻だった。ずっと前からホームページやブログは拝見していたが,実際にお会いするのは初めてである。nandenさんも私のことを覚えてくださっていてうれしかった。nandenさんは花に詳しく,花の写真もとてもきれいである。話していると,私のデジカメと同じ機種を以前使っておられたとか。(と,いうことは,写真はやっぱり腕だなあ・・・と思った。) とても気さくなお二人で初めてお会いしたのに楽しい時間を過ごさせていただいた。

 マンサクの方は開いている花もあり,やはりいつもの年より少し早いようだ。経ヶ岳山頂や平谷越の下はまだ来週,再来週くらいだろうか。青空を背景にしたマンサクは美しいのだが,雨のしずくを大事そうに抱える姿もまた美しかった。

 いつもの道をもくもくと歩くつもりの今日だったが,さわやかな春を運んできたような二つのご家族にお会いできて,なんだか心にぽかぽかとしたものを感じながら,帰路に着いた。








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