死にたいほどつらいとき | |||
新しい誕生の前におとずれる死 | |||
「死にたい」ほどつらいとき・・・・ それはあなたにとって,どのような意味があるのでしょうか? 「死にたい」と思う理由は,人それぞれです。実際,死を選んだ人たちの理由は,同情できるものもあれば,なぜそんなことでと思うこともあると思います。でも,どんな理由であるにせよ,その人にとっては本当に死にたいくらいつらいことであったことは確かです。 「死にたい」と思う時,「死にたい」と思っているのは,本当は自分自身ではなかったとしたらどう思われますか? 人間にはいくつもの意識の階層があり,そのときどきで顕在化している意識は違うものです。 「死にたい」という気持ちは,実は息詰まっている価値観や考え方をもたらしている意識が感じさせているものです。自分が今まで守り通してきた価値観,考えが,今の現状を打開できないと感じ,ギブアップを訴えているのです。だから,死にたいと思うつらさは,実は「今のやり方ではうまくやっていけない!新しい自分に変われ!」という心の強い強い叫びなのです。今まで自分の大部分を占めていた意識が,「死にそうだ」を訴えているに過ぎないのです。 「死にたい」ほどつらくても,本当の死さえ選ばなければ,古い意識を捨てた後,必ず新しく変わった自分に出会えます。今まで自分を束縛していた「そいつ」が死んだだけで,新しく誕生した自分がそこにいるはずです。 人間の意識が変わるには多くの場合,つらいことがきっかけになります。なぜなら,幸せならば何も変わる必要がないし,わざわざつらい思いをしたいと思うわけがありません。 自分の心の叫びに鈍感になっていればいるほど,現実的かつ客観的につらい状況が来なければ「古い観念」を捨てることができません。心の叫びや感情に敏感であれば,現実的にはそれほどつらくない状況で同じ「死にたい」気持ちを感じることができます。それは,ある意味,本当は安全な中で自分を成長させる方法でもあります。 「死にたい」ほどつらいとき・・・・もし,あなたがこれからそんな気持ちになったとき・・・・思い出してください。古い衣を捨てた後に,新しい誕生が必ず待っていることを・・・・「死にたい」のはあなた自身ではなく,「死にたい」と感じさせている心であるということを・・・・そして,この気持ちは,人生最大の罠であり,人生で最も価値のある進歩を与えてくれるものであることを・・・・ 勇気を持って誰かに話してみてください。あなたの死にたい気持ちは万人が理解できる真実ではないことに気づくはずです。
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