有明山〜竜本山(たつもとやま)〜断伐山(たちきりやま)
  Yashiさん、vision   2人で登る
2010.01.05
(登山道ではないコースがあります。コンパスと地図必携でルートを選びながら歩く必要があります。) 


 心地よい道なき道。対馬の山のおもしろさを体感した今日だった。
 
場所 長崎県対馬市厳原町 地形図はここをクリック
断面図,概念図はここをクリック
標高 有明山558m
竜本山468m
断伐山481m
歩く標高差 .累積900m 歩行距離 約11Km
所要時間 大人
約6時間
八幡神社〜1時間30分(清水山経由)〜有明山〜50分〜竜本山〜50分〜日掛峠〜45分〜断伐山〜30分〜日掛峠〜50分〜久田
駐車場 八幡神社に一台駐車。久田方面の林道脇に一台駐車。
データ  
 
今年最初の山行はYashiさんと登ることになった。なかなか休みがうまく合わないのであるが、今回は正月明けの休みが合い、一緒に登ることとなった。ルートについては、普通の登山道からちょっと道がないところに踏み入れてみようと相談し、有明山から南にたどるルートを歩くことにした。

 
車を一台、久田の林道脇に駐車し、もう一台で八幡神社に行く。八幡神社からのスタートである。清水山を経て有明山へ。お互いの山への思いや、今までの山行の話をする。話しながら登ると、一人だと長く感じる道もあっという間である。

 
有明山山頂にたどり着くと、雪が舞っている。この山頂は冬場は風が強いことが多く、今日もご多分にもれず、強く冷たい風が吹いている。上着を羽織り、手袋を防寒用に替え、耳が隠れるニットの帽子をかぶって山頂を後にした。ここからは、道がない。地形図とコンパスでたどる世界である。ただ今回は、yashiさんのGPSが大活躍だった。自分が歩くルートが地図に表示されるとは、おそれいった。yashiさんのデジタル機器と私のアナログコンパスで時々確認しながら道をたどっていくことになった。

 
有明峠を経て、竜本山を目指す。少々のやぶは覚悟していたのであるが、なんと心地よい木立の森が続く。道ははっきりとはないが、とても歩きやすいのである。自然林の気持ちよさが体に染み渡る。ほどなくして竜本山に着いた。ここには四等三角点があった。時間もいい頃なので昼食タイム。おにぎりとあったかいカップめんがうまい。この時期、ガスで湯を沸かすと待ち時間に凍えることになるので、水筒にてお湯持参である。

 
竜本山を後にして、なだらかな坂を下っていく。ここでも自然林の気持ちよい木立の並びが続く。ただ、途中、藪ってきたので、一端作業道に下りて、また尾根すじに戻って歩いた。尾根すじを歩き、日掛峠に出るために方向を少し修正しながら歩く。と、いきなり眼前が開け、大鳥毛山が前に見える場所に出た。たかだか555mの山なのであるが、眼前にせまる姿が迫力満点で、道なき道の果てに辿りついたご褒美のようである。yashiさんと「いいねえ、ここいいねえ」と何度もいいながら、迫力ある眺めを楽しんだ。その後は作業道を下りながら、林道に出て、日掛峠に出た。Yashiさんはこの日掛峠に出るために、場所やロープを使った方法の事前作戦をいろいろ立てていた。山への思い入れがまことに熱い。

 
日掛峠にて、時間を見る。当初、有明山に登り返す予定だったが、エスケープ用に用意した車が久田方面にある。断伐山まで登って、そのまま林道を久田に下りることにした。ここからはyashiさんのGPSが大活躍である。目的地まで後何mと表示される。尾根すじを外さないように、しかし、途中途中は歩きやすい道を巻きながら、山頂を目指す。半分くらいの距離を過ぎると、最後は急登となる。藪をかき分けながら登り詰めたところに、断伐山の山頂があった。石が多少ちりばめられたような山頂は、小鳥毛山方面の眺めはあるものの、周囲が木であり、大展望はなかった。それでも、ここまで到達できた達成感が二人の心にはあふれていた。

 
下りながら、今日歩いた有明山から竜本山、そして日掛峠に続く稜線が一望できた。充実していた歩きの道が眺められるというのはとてもすがすがしく気持ちのよいものである。

 その後は、yashiさんとまたまたいろいろな会話をしながら、林道を下っていった。

 一人ではなかなか踏み込むのに勇気が必要となる藪道であるが、二人であると何かと心強かった。一人だったら、日掛峠で終わっていただろう。

 新しい山を歩けたことに二人とも大満足であった。対馬の山であるが、多良をずっと歩いているような心地よさが感じられる山歩きだった。このような藪道にもつき合ってくれるYashiさんに感謝である。

 
清水山を経由し、有明山へ。
歩く姿がなかなかきまっているyashiさんである。

 
 
有明山山頂は、冷たい風が強い。
北側からは、雪が近づいてきている。
 
 防寒を施して、有明峠をめざす。
自然林が心地よい歩きが続く。
 

 
竜本山の四等三角点に到着。
地形図、GPSの読みはだいたい合っていた。

ここで昼食をとる。
あったかいカップめんが腹を満たす。

 
 
昼食を終え、先に進む。
もうすぐ藪かと思いきや、心地よい木立の自然林が続く。

 
 
途中藪になってきたので、下に見えていた作業道を歩いてみる。
しかし、尾根がわかりづらくなってきたので、また尾根に登り返して歩いた。
 

 
突然前が開け、大鳥毛山が大迫力で眼前に迫る。
「ここ、いいねえ。」と二人で満足の眺め。
 

 
その後林道に無事出てきた。出たかった場所にピンポイントである。
yashiさんのGPSおそるべし。
  
 
日掛峠から、断伐山をめざす。
しばらくは緩やかな登りであるが、半分を過ぎると急登りとなる。

 
 
断伐山の山頂に到着。小鳥毛山とその後ろの矢立山がはっきりと見える。
 
 

たっぷり歩いた後、今日歩いた道を眺めるとずいぶん遠くから来たのを実感する。
yashiさんのおかげで対馬の新しい山を歩くことができた。

目的をしっかり果たした満足感いっぱいの山歩きだった。
 
 
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