木槲山(もっこくやま)〜龍良山(たてらさん)(竜良山)
1人で登る  2009.02.15
 (登山道ではないコースがあります。コンパスと地図必携でルートを選びながら歩く必要があります。) 

登山道途中にあるスダジイの巨木  
場所 長崎県対馬市厳原町
地形図はここをクリック
断面図,概念図はここをクリック
標高 竜良山559m
木槲山515m
歩く標高差 累積 約800m 歩行距離 約9Km
所要時間 大人
4時間
山の上駐車場〜1分〜西竜良林道入り口〜10分〜登山口〜10分〜スダジイの巨木〜30分〜竜良山・木槲山・浅藻分岐〜25分〜501P〜20分〜木槲山〜15分〜車道からの分岐〜25分〜竜良山・木槲山・浅藻分岐〜20分〜竜良山〜15分〜竜良山・木槲山・浅藻分岐〜40分〜登山口〜10分〜山の上駐車場
駐車場 鮎戻し公園山の上駐車場になんと129台駐車可能。
データ  
 
冬場限定のやぶ道山行。今日は竜良山の稜線から続く木槲山に登ることにした。
 本当は、有明山に登って、帰って仕事をしなければと考えていたのだが、朝、目覚めて空を見ると、雲ひとつない。午後から曇りそうではあるが、急に木槲山まで行ってみたくなった。

 
自宅から急いで車を走らせ、鮎戻し公園の山の上駐車場へ。すごく広い駐車場に、車は私ともう一台。いつもながらぜいたくな駐車場である。広すぎて、どこに停めるか迷ってしまう。

 
山の上駐車場から竜良山の登山口へ広い道を歩き出す。車も通る道だが、木々の葉かげから射す光はやわらかく地面を照らしていて、この山の豊かさをすでに感じ始めている。登山口から照葉樹林の中に入ると、原始の世界。鬱蒼とした木立の中にこの森の輪廻を感じ取り、太古からの営みが目に浮かぶようである。スダジイの巨木の前でで一息ついて、この木の昔の記憶に思いを馳せる。少し休憩して、登りに入った。

 
竜良山と木槲山の分岐に着くと、思いの他、風が強い。ここまで無風状態で汗をかいていたので、体が冷えてくる。体が冷える前に、木槲山方面に歩き出す。

 
歩き始めるとしばらく登山道がある。が、木槲山に直接通じる登山道ではないようである。余計な右往左往はしたくなかったので、今回はやぶ道覚悟で尾根をたどって、木槲山をめざすことにした。地形図では顕著な尾根であるが、木々が繁ってまわりが見えなくなると思わぬ支尾根に入り込むこともあるので、コンパスで方向をしっかり確認しながら歩く。

 いつも思うが、このコンパスを使ってわかるのは、人間の方向感覚なんて役に立たないということである。岩を避けたり、道を少し回り込むだけで、方向感覚はずれててしまう。少しのずれが積み重なると、やがて大きなすれとなる。現在位置がわからなくなると、どう進むかさえの判断がつかなくなる。コンパス落としたら、命とりだなあと考えながら、まずは501Pを目指した。

 
道はないが、ところどころ尾根道に沿ったテープがあった。途中、2ヶ所岩場に突き当たる。1ヶ所目は、ルートをよく見ればそのまま登れる岩がある。2ヶ所目は巻くしかなく、左側から巻くルートがあるようだ。501Pは、岩とやぶの中といった感じだった。

 
501Pを過ぎると、緩やかな地形となり、木々の間をぬうようにして歩く。自然林がとても気持ちよい。対馬の山であることをしばし忘れて、豊かな自然の中の道を歩く。
 
 
平坦な場所を歩いた後、少し登り返すと、いきなり舗装してある車道に出た。木槲山は車道を少しあるくと着いた。山頂には携帯のアンテナ基地などがいつくか建っている。アンテナ基地もあるので眺めはいいのかなと思いきや、眺めは皆無だった。ぽこんと出たこじんまりとした丘の上に三角点がある。

 
さて、ここから戻って竜良山に向かうのだが、違うルートをたどってみることにした。車道を少し歩いておりて、山腹をぬいながら戻るルートである。木槲山に直接向かう途中に見た道は、こっちににつながっているのかもしれないので、試しにたどってみることにした。

 
車道をしばらく下りていると、岩盤を掘ってできたようななんとも不思議な建物があった。「防災科学研修所 厳原地震観測施設」と書いてある。この位置から横穴の50m奥に機器が設置され、データは防災科学研修所に集められるらしい。 対馬の中でもここが選ばれるということは、岩盤の状態、車道の存在、他の影響等、適した場所であったのだろう。

 
その施設から少し歩いたところに、「竜良山登山口」の標識があった。ここからの道が竜良山と木槲山の分岐に通じているのだと思い、この道を歩くことにした。

 
歩き出すと、両サイドをススキに覆われ、なんとも不気味な雰囲気である。しかし、もともとは舗装していない林道のようで、道は明るく歩きやすい。15分くらい歩くと、山道に入ることとなった。そして、ここからものの5分ほどで先ほど木槲山を目指してたどってきた稜線に出ることになった。この道からたどると、木槲山と竜良山の分岐点までは、尾根の左右をぬいながら歩くわかりやすく道があった。

 
木槲山と竜良山の分岐から20分ほどで、竜良山に着いた。風が強く寒いが、ちょっと遅い昼食とする。このところ黄砂のせいで遠望はきかないが、竜良山からの眺めはよく、眺めを楽しみながらの時間を過ごした。

 竜良山、木槲山は、豊かな自然林の山である。鬱蒼とした道は、木々の豊かな証でもあり、しばし今という時を忘れて歩くことができる。新緑の頃もよいが、この冬枯れの道もまた楽しいものである。

山の上駐車場から、登山口へ。この道でも自然の豊かさを感じることができる。
 
 
鬱蒼とした中に射す陽の光はやさしく、冷えた地面を照らしてくれる。
 
 
木槲山と竜良山の分岐点を経て、木槲山方面へ。
 
 
登山道は、木槲山を目指すものではないので、忠実に尾根をたどっていくことにした。
コンパスと地形図で確認しながら歩く。501ピークに着くまでに、岩場が2ヶ所ある。
501ピークは藪の中と言う感じである。

 
 
501ピークを過ぎると、平坦な地形が続く。
両側は斜面の尾根沿いを歩く。
木々の間をぬって歩くのが心地よい。
 
 

突然車道に出た。少し登ると木槲山山頂である。
携帯などの施設が林立している。
 

 
木槲山の三角点は、この丘の中ひっそりと存在した。
 
 

しばらく車道を下りていく。突然、岩から突き出た不思議な建物。「防災科学研修所 厳原地震観測施設」である。
 
 

竜良山登山口の標識がある場所に来た。
木槲山に行くときに見た道とつながっていることを確信し、分け入っていった。
ススキが横にうるさい道である。冬場以外は通りたくないなあ。
 
 

しばらくで山道に入る。落ち葉でふかふかとした心地よい道である。
ただ、細い道が斜めになっているので、足をすべらせると、斜面をずっと落ちていきそうである。
木槲山に向かうときは、よくわからなかったが、こちらからたどると、分岐点まで登山道が存在することがわかった。

 
 分岐点を経て、20分ほど歩いて、竜良山山頂へ。
 
 
竜良山山頂から見た木槲山方面。
手前が501P、奥が木槲山である。

 
 
照葉樹林帯がよくわかる。中央の黄緑部分が、山の家駐車場。正面は対馬の最高峰、矢立山である。
 
 
帰り道、木々にうっとりして歩いていると、右に曲がるところを通り過ぎて、直進してしまっていた。(笑)
間違えた道ももっと歩きたい道だったが、さすがに引き返して、元のルートに。
 
やぶ道が大好きというわけではないのだが、
対馬で未知のルートを歩くには、
やぶ道は避けて通れない。

意外な眺めや豊かな森と遭遇し、
今を忘れて佇むこのぜいたくな時間は
冬の大きな楽しみである。

 
 
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