黒髪山(くろかみさん)・青螺山(せいらさん)・牧ノ山(まきのやま) 三山縦走
 一人で登る  2003.3.3
場所 佐賀県西有田町 ←地形図はここをクリック
標高 黒髪山516m
青螺山616m
牧ノ山553m
歩く標高差 約300m 歩行距離 今回は約8Km
所要時間
大人(7時間) 竜門ダム登山口〜45分〜見返峠〜30分〜黒髪山(天童岩)〜25分〜雌岩〜5分〜
見返峠〜30分〜前青螺〜15分〜青螺山〜20分〜青牧峠〜50分〜牧ノ山
〜60分〜竜門ダム〜10分〜竜門ダム駐車場
データ  今回は一日時間がとれたので,縦走に挑戦してみた。
 黒髪山は,岩が美しく,手頃であるためとても人気の高い山である。黒髪山,青螺山と歩けば,低山の割にはなかなか登りごたえがある。

 
〜黒髪山へ〜
 黒髪山への登り口は何カ所もあるが,今回は竜門ダムから登り始めることにした。竜門ダムは奇岩が立ち並び,眺めのよいダムである。駐車場のすぐ奥の登山口から出発。しばらくは渓流沿いを登っていく。途中仏像があったり,奇岩があったりと飽きずに登ることができる。数回渓流を石を跳びながら渡っていくと,少し急な登りにでる。ここを登りきると,見返り峠に到着。見返り峠はちょっとした広場になっており,休憩にちょうどよい。

 見返り峠から,黒髪山に登っていくと,雄岩,雌岩がよく見える岩場にでる。雄岩の形が素晴らしい。そこから,徐々に登っていくが,前日が雨だったため,途中道は小川状態。すべらないように気をつけながら登る。しばらくいくと,
「ブィッ,ブイッ」と鳴き声が聞こえてきた。

  
「げっ,あの声は猪だ。やべえ。それも少し上の両側から聞こえてくる。」

 郡岳以来,猪に敏感になっている私は,ちょっとびびってしまった。しばらく立ち止まるが「ブィッ,ブイッ」は動く気配がない。声を出してみるが,動かない。しょうがなく,猪は金属音を嫌うという猟師のおっちゃんの教えを思い出し,コッフェルとマグカップを取り出し,カンカンと音を立てながら登ることにする。音を立てながら10mも登ると音がぴったりやんだ。
実は,下りに同じ声に遭遇し,わかったのだが,この声はどうやらカエルなどの小動物のようだ。声はでかいのだが,猪ではない。猪=豚という図式から,豚の鳴き声に似たこの声を,猪と勘違いしてしまった。(笑) 人がいたら,「何やってんだ,こいつ」という恥ずかしい目に合うところだった。)

 しばらく登ると頂上の天童岩が見えてくる。天童岩には,鎖や梯子を掴みながら登っていくが,登るにはさほど難しくない。ただ下りはちょっと苦労するところが1〜2カ所ある。天童岩に登ると有田,竜門ダム,伊万里,乳待坊などが一望でき,とても眺めがよい。頂上は土のある小さい平地と大きな岩で構成され,大きな岩に登ると,雄岩,青螺山が美しく眺められる。(が,風があるとちょっとこわい。そこがいいんだけど。(笑)) ゆっくり休憩して眺めを楽しんだ後,次の青螺山に向かうこととする。途中,小道に入り雌岩に寄る。雌岩から見る雄岩も美しい。

 
〜青螺山へ〜

 見返峠を経て,青螺山に向かう。変化があり,急登もあり,登りがいのある道だった。青螺山の前に実は前青螺山というのがあり,突然ピークにでるので青螺山と勘違いしそうだ。でも,しっかり目の前にあるのが青螺山だ。木に結んであるテープを手がかりに進んでいくと,あれあれ,前青螺の急な登りに行くはずがぐるぐると下りだした。
「国体縦走コース」の看板がある。コンパスで確かめると,どうやら行きたい方角ではない。引き返してみると,やはり道を間違えていた。コンパスと磁北線を入れた地形図を準備していてよかったと思った。実はこの道は,青牧峠から,見返峠に続く,静かな道だったようだ。

 前青螺を過ぎ,青螺山までは,急登で15分ほど。息を切らして登っていると,団体で降りてくる方々と会った。リーダーとおぼしき方が,
「今,登ってくる人がいるから,みんな避けて!」と大きな声で指示が出る。いやはやありがたいのだけれど,こっちはきつくてちょっと小休止したい頃だったので,休むわけもいかず意地で登り通した。(笑) 最後の方は「こんにちは」も言えなかった。(笑)

 青螺山の頂上は少しの平地で,何人かの方が休憩中だった。眺望は宮野方面がよく見えた。さすがに黒髪山系は有名でもあり,単独の方が多かった。青螺山に来る方は,竜門から青牧峠を経て,青螺山へ。それから黒髪山に行く人が多いようだ。
「牧ノ山側からこないと,夕方,牧ノ山あたりで,岩から落ちたら誰も通らないから,助からない。」と一人の方をいっておられた。なるほどと思いつつ,自分がそうならないようにと気を引き締めた。(笑)

 
〜牧ノ山へ〜

 青螺山からは急な下りが続く。木を掴みながら,滑らないように気をつけて下る。20分ほどで,青牧峠に着く。その後は,登り下りを繰り返しながら,牧ノ山に向かう。それまでと風景が違って雑木林の中を静かに進んでいく感じの道だった。頂上は眺めはないが,しばらくいくと牧ノ山展望所があり,そこからは西有田町方面の眺めがよい。下りは竜門ダムに下りたいが,道が少しわかりづらかった。牧ノ山を最初巻くように東側に下っていくと,木に「竜門へ」の看板がある。ジクザクに切るようにして,急な坂を下り続けると竜門ダムの水くみ場あたりに出た。

 はじめての縦走だったが,7時間ほども歩くのは気持ちよかった。これは癖になりそうだ。
 でも,年を考えて無理しないようにしなけれぱ。(笑)
駐車場  竜門ダム奥の駐車場にたくさん駐車できます。
竜門ダム駐車場 わかりやすい案内図あり。 登山道入り口です。
 
 

岩の横を通ったり, お地蔵様があったり, 橋があったり,
 
 
洞窟が祀ってあったり, 渓流沿いを歩き, 竜門ならではの道が続く。
 
 
見返峠に到着。一息入れて,黒髪山へ。
 
 
途中の岩場からの雄岩 こちらは雌岩
 
 
この上下の画像の上にマウスをどうぞ。

 
 
あほなことをしたあとは,鎖場,はしご,岩場に続く。
 
 
見えた!天童岩! 最後の岩場を登ると
 
 
頂上に到着(右の人は例によって,私ではありません。)
 
 
伊万里方面 頂上からの雄岩
 
 
これから向かう青螺山 有田ダム
 
 
いざ青螺山へ 急な登りです。
 
 
国体縦走コース看板で道を間違えた
前青螺に着く。青螺山はすぐそこだ。
 
 
青螺山山頂。昼食をとり,単独登山の方々と
いろいろと山の話を楽しんで,牧ノ山へ。
 
 
急な下りを過ぎ,雑木林の中を進み,登ったり下ったり,変化のある静かな道が続きます。
 
 
牧ノ山山頂 山頂から少し進んだ展望所からの眺め
 
 
「竜門」を目印に 急な下りを降りていくと 水くみ場に到着します
 
 
駐車場に向かいながら今登ってきた山を眺めるのも気持ちいいものです。 
牧ノ山 牧ノ山手前のピーク 青螺山