赤川登山口〜扇ヶ鼻(おうぎがはな)星生山(ほっしょうさん)天狗ヶ城(てんぐがじょう)
中岳(なかだけ)稲星山(いなぼしやま)久住山(くじゅうさん)〜赤川登山口

 1人で登る  2005.4.29
天狗ヶ城から見た中岳,稲星山,御池
場所 大分県九重町
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標高 扇ヶ鼻1698m
星生山 1762m
天狗ヶ城 1780m
中岳 1791m
稲星山 1774m
久住山 1787m
歩く標高差 .累積1330m 歩行距離 約12Km
所要時間 大人
約6時間半
赤川登山口〜1時間10分〜扇ヶ鼻〜50分〜星生山〜25分〜久住別れ〜25分〜天狗ヶ城〜10分〜中岳〜25分〜稲星山〜25分〜久住山〜1時間20分〜赤川登山口
駐車場 赤川登山口に駐車場あり。きれいなWCもある。
データ  今年に入って県外に登る余裕がなかなかとれなかった。
 やっと,終日山に費やしていい日ができた。天気もよさそうだ。

 久しぶりに夜中発の久住にしよう。前々から行ってみたかった南側から登ってみよう。赤川登山口から登り,いくつかの山に登ることとする。


 夜中3時に出発。久しぶりの早朝運転は眠い。久住って遠いなあ。
 
今日は天気がいい予報。今日の久住の景色を想像し,わくわくする。そして,いよいよ久住に近づくと,
 「ありゃ〜!三俣山は見えるけど,星生,久住は雲の中だ!」
  しかし,この雲はきっと晴れるはず。 
 「そう雲仙だって,私が登るときはいつも朝は雲がかかっていたじゃないか。そう,午後9時には晴れるな。」
などと勝手なことを考えながら,7時前に登山口に到着。時々射す朝の光は気持ちよく,鳥のさえずりがなんとも素敵な朝だ。ただ,いかんせん,眠い。すぐにも登りたくなる雰囲気だが,ちょっと寝ることにした。すぐ爆睡した。小1時間ほど寝るとフロントガラスから陽が射しこんでいる。さあ,出発だ。

 
赤川登山口から登り始める。温泉の硫黄臭を鼻に感じながら,道を進む,今日はあたたかい一日になりそうだ。さっそくTシャツ姿になる。登り始めてすぐコバノミツバツツジがいくつも咲いている。早春の黄緑の中の紫ピンクがまぶしい。やがて道は,扇ヶ鼻と久住山直登路の分岐にさしかかる。まっすぐ行けば久住山。左に曲がれば扇ヶ鼻である。まずは扇ヶ鼻を目指す。

 自然林の中の黒い土。その黒い火山灰の土は久住に来たことを実感させる。林の中ではたくさんの小鳥たちが春の歌をさえずっている。音と風がとても気持ちよい。林を抜けると笹の草原に出る。雲はまだ山頂を覆い,久住山も扇ヶ鼻も雲の中だ。振り返ると,久住高原の緑が美しい。振り返り,振り返りしながら登っていく。やがて草原が終わり,最後の急登になる。山頂が見えないものだから,この岩場で終わりかなと思いつつ,次の岩場をまた目指す。

 
そして,扇ヶ鼻山頂へ。まだ誰も山頂に人はいなかった。雲があり視界はきかないが,晴れていたらとても眺めがよいとこだろう。

 扇ヶ鼻を後にすると,少しずつ晴れ間から青い空が見えるようになってきた。星生山に登りながら,西千里が浜を見ると,ぞくぞくと人が登ってきていた。そうか,まさに今はゴールデンウィーク一日目だった。

 星生山に着くと,雲がだいぶとれてきた。
今日始めて久住山が見えた。三俣山から大船山などもよく見えるようになる。下界は春爛漫だが,久住の山はまだまだ早春という感じ。枯れた大地のままだ。

 
星生山を過ぎ,久住別れを経て,天狗ヶ城へ。天狗ヶ城へは始めて登ったが,その絶景に息を呑む。久住の名だたる山が一望できる。360度に広がる贅沢な大パノラマだ。おまけに足下には青く輝く御池。一人で見るのがもったいない眺めだ。

 
天狗ヶ城から中岳へ。晴れた中岳には始めて登る。ここも眺めがすばらしい。たくさんの方が中岳まで登ってきておられた。

 
中岳をぐっと急降下し,すべりやすく道を一歩一歩稲星山へ。稲星山の頂上は大きな岩があり,その周りは月の上のような土の広場だ。腰掛け,しばし眺めを楽しむ。そういえば,前回この稲星山を降りるとき,始めて靱帯が痛くなったことを思い出した。足を冷やさないように気をつけて,しばし休憩。

 
稲星山から久住山へ。久住山に近づくとたくさんの人達がいる。色とりどりの服が山頂を敷き詰めている。人をぬうようにして,久住山山頂へ。その時,ヘリが山頂付近でホバリング。家族連れは手を振る。高校生の団体も手を振る。おじさんは・・・一人じゃ手はふれない。でも,顔はしっかり笑顔を作っていた。(笑) きっとTVか何かの取材だろう。ヘリが去るとなんと山頂のみんなの話す声のにぎやかさ。ざわざわざわのざわざわ森という感じ。さて,今から私が降りる赤川への道は,南側を向いて休憩している多くの人々の視線を一気に浴びながら歩かなくてはならない。こけたら恥ずかしいけど,受けるかななどと思いつつ,下山を開始した。

 
久住山から赤川へは急なくだり坂が続く。途中からは滑りやすい黒土の道も出てくる。無理せず,休憩をはさみながら下山した。途中林道に出て,山道に入ってを繰り返し,1箇所,舗装路を行くのか,山道に入るのかわかりにくい場所があった。よく見ると,ここは山道の入り口に小さな木が横たえてあるので,気をつけたい。登りではわかりやすいが,下りは標識をよく見て,踏み跡が消えたらしばし引き返そう。

 赤川荘に近づくと硫黄が臭い,山行の終わりを感じる。

 始めての南側からのルート。GWなのにとても静かな山歩きを楽しめた。降りてながめる南側からの久住連山の姿はまた格別。

 しかし,GW。帰りは渋滞。耐えきれず禁断の高速道へ足を踏み入れてしまった。(笑)

 
 
赤川登山口。きれいにトイレがある。しばらく登ると,久住山と扇ヶ鼻の分岐に。
 
 
コバノミツバツツジと,アセビがお出迎え。
 
 
黒い土の自然林を進む。小鳥たちの声に心癒される。
よく聴くと,ここのうぐいすは久住なまりがある。
「ホーォー,ホケキョッコー」
最後の「コー」がきっと方言だ。

久住山はまだ雲の中。

 
 
自然林を抜け,笹の原っぱに。
これから向かう道は雲の中。
この世と違う世界の扉を開けて入るような気分。

 
 
 
 振り返って,景色を楽しみながら進む。久住高原がきれいだ。
 
 
最後の急登をつめると扇ヶ鼻山頂へ。
青い空も時々見えるようになってきた。

 
 
扇ヶ鼻山頂。風が強い。雲の流れも速い。
 
 
そして,星生山へ。
 
 
 星生山に向かう頃,ガスがとれてきた。
 
 
 星生山山頂。
数名の方が変わるがわる記念撮影をされていた。

 
 
星生山から,三俣山,硫黄山の噴煙。
 
 
すっかりガスがとれた久住山に向かって岩場を進む。
 
 
 久住別れにはたくさんの人々が押し寄せていた。
久住山へ向かう人の流れから離れ,天狗ヶ城を目指す。
 
 
 天狗ヶ城山頂。360度のパノラマが広がる。
 
 
天狗ヶ城から見た御池。美しさにうっとりする。
 
 
中岳を目指す。振り返り見る天狗ヶ城。
 
 
岩場をちょっと登り,九州本土の最高峰中岳山頂へ。。
 

 
中岳から,三俣山,平治岳,坊ガツル,大船山方面の眺め。
 
 
中岳を経て,稲星山へ。
本などで見ると,中岳から稲星山への道は上の写真のように緩やかに繋がっているように見える。

しかし,実際は・・・
 
 
いったんぐっと急な道を下って,再び登り返す。
写真は案外あてにならない。

 
 
ちょっと滑りやすい道を登り,稲星山山頂へ。
 
 
そして,久住山を目指す。
久住山への登りも滑りやすかった。
だんだん暑くなってきた。
 
 
久住山山頂はまさにゴールデン・ウィークまっただ中。
なんちゅう人だ・・・(と,全員が思っているのだろう。私もなんちゅう人だの一味)
 
 
南斜面への急下り開始。
すべらないように注意。
 
 
赤川谷から振り返る久住山
 
 
 
 
橋を渡ると,温泉の臭いがたちこめ出す。
何度も久住山を振り返る。
 
 
南側から眺める久住山群。
いつまでも眺めていたいくらい美しい。
 
でも,こんな道ばたにずっと立っていると
GWの車からの冷たい視線を感じる。
じゃまになるから,
帰ろっと。 
 
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