崩平山(くえんひらやま・くえのひらやま)
家族編
 親子(息子8歳,娘4歳)で登る  2004.06.05
 

  
場所 大分県九重町 ←地形図はここをクリック
標高 1288m 歩く標高差 約300m 歩行距離 約2km
所要時間
(往復)
大人(90分) 登山口〜50分〜崩平山山頂〜40分〜登山口
娘 (130分) 登山口〜80分〜崩平山山頂〜45分〜登山口
データ  今度の土曜は天気がよさそう。よし,遠出して家族で登るぞ!!

 がっ,金曜の夜,会合が入る。遠出は無理か。帰宅したのは10時半。まだ何も準備していない。
 妻と相談。普通なら,今回は無理だからやめとこうと,どちらか止めるものだろうが,この夫婦は懲りない。
 
よし,久住だ!!ミヤマキリシマの頃,扇ヶ鼻へと考えていたが,日曜日は山開き。多くの登山客が予想され,早朝着は無理だ。息子の体調もいまいちだし,よし,崩平山にしよう。そして,久住を眺めよう。

 てなわけで,1時就寝。4時に起きる。しかし,だめだ。眠くてとても今から4時間の運転はできない。とにかく,もう1回寝た。起きたら5時半。ああ〜,こりゃあ,久住は無理だ!と思った矢先,妻から天使の声,
「今日は高速で行こうか・・・」
 (初めて読んだ人は意味がわからないでしょう。すみません。我が家は経費削減のため高速道路は使わないようになっています。というか,高速道路があるという認識さえ,消えかけている。)


 
てなわけで,高速使ってすいすい走る。hirokoさん,高速って,気持ちいいねえ。久住まで2時間半で着くじゃないか。でも,九重IC出口は渋滞だった。とばした分はとりかえされた。しかし,空は青空,気持ちよい風。梅雨の晴れ間の絶好の山日和だ。

 
崩平山登山道へは,朝日台レストハウス近くの林道を進む。離合できないような道で,一人なら歩くところだが,4歳の娘を連れていては背に腹はかえられない。狭い林道をおそるおそる登山道入り口へ。入り口には崩平山登山口の標識があり,ゲートがありわかりやすい。(ゲート2つ目になる。1つ目のゲートは開いている。)

 
さあ,登ろうとすると,空は曇りに変わっている。風も寒いくらい。
子ども達に上着を羽織らせ,出発。

 
あまり人が登っていないのか,登山道は草が生えているところも多い。最初は石もあり,歩きやすかったが,だんだんと黒い粘土質の滑りやすい道に変わってきた。これは,下りはどうする。滑るぞぉ。子ども達に声をかける。
「滑りやすいから,小さくゆっくり歩いて。つかめるものはつかんで・・・」
と,言った矢先,最初に滑ったのは私だった・・・・(いつかもあったなあ,こんなこと)

もう,ずるずる,あれれ,あれれ,おもしろいように滑ってしまう。

 娘を支えるどころか,彼女は滑ってしまった父を助けて登ってあげようという気持ちになっていた。
 そして,一言。
「お父さん,お山登るの,下手なんじゃない?」
 4歳の娘に馬鹿にされてたまるか,と思い,気合いを入れたところで,またずるずる。
 今度は自分だけこければいいが,娘の足をさらってしまった。

 この後は,もう娘はもう完全に父の手を引いてあげているという確信のもとに登ることになった。

 登りながらの道では,やっぱり女の子だ。花に興味を示し,この花は何?と聞いてくる。しかし,この父親は植物音痴ときている。たぶん,○○の仲間かなあなどど,およそ4歳の子にはわからない会話が続いた。

 
山頂近くになると,久住側の視界が開ける。少し曇っているが,青い田と山が美しい。三俣山,硫黄山は雲がかかっていた。

 
山頂にはテレビ塔がいくつもあり,九重連峰の展望台と呼ばれるこの山。眺めは最高なはずだが・・・

 
テレビ塔が見え出すと,ガスっている!流れの速い雲がテレビ塔にぶつかる。

 ガスの中はいつ出会っても不安になる。まわりの天気の状況がつかめない。すぐには降り出さないはずとは思っていても,雨が来たら,子連れで,あの下り道は大変だ。

 急いで,カップヌードルを食べ,しまおうとすると。子ども達は山頂恒例の鬼ごっこをせがみだした。しょうがない,ちょっとだけと言いつつ,だんだん大人がはまる。

 ひとしきり遊ぶと,下界がたまにガスの晴れ間から見えるようになった。さあ,このあともあるし,下山することにする。下山する途中,娘が
「お父さん,このお花,つんでいきたい」
という。
「山のお花はね。ここにしか咲けないから,持っておりちゃいけないんだよ。とっていけないから,みんな写真にとるものなの」
といいつつ,写真をとってやる。

 しかし,下山路ではたくさんの黄苺を見つける。黄苺を食べている息子を見て,娘が一言。
「お花はだめなのに。どうして,苺はいいの?」

 ん〜。鋭い。苺はとってあげた方がまたなるからいいんだよ。と,ほんとかどうかわからないことをいいつつ,楽しく黄苺を摘みながら,すべりやすい道を用心しつつ下山した。

 
駐車場 登山口には2台ほど駐車できる。林道はかなりのでこぼと道で,ちょっと気をつかった。
 
 
出発時は快晴。そして,高速。しかし,九重出口は大渋滞。
恐るべし。ミヤマキリシマ。
 
 
  
登山口横まで車を入れさせてもらい,さあ,出発。
風は冷たい。
 
 
 
今日も娘の専属だ。4歳の子どもは言うことがいちいちおもしろい。
 
 
とてもとても滑りやすい道が続く。
最初に滑ったのは私。
「こう,歩けばいいんだよ。」
と娘に諭される。
 
 
 
おお,山頂のテレビ塔が見えてきた。
ここで,娘が
「私,一人で歩いてみんなをびっくりさせるから,お父さん先にいっといて」
とのたまう。
 
 
山頂に到着。
お約束通り,みんなで思い切り驚いてやった。
山頂は風が強く,ガスっていた。
 
 
 
急いで昼食をとり,下山しようと思いきや,やっぱり鬼ごっこが始まった。
 
 
山頂からはたまに下界が見える程度。
ガスが無ければ素晴らしい景色のはずだが,
まあ,しょうがない。 
 
 
下山しながらも,花に興味津々。
今度コヨーテおじさんに教えてもらおうね。
 
 
 
たくさんの黄苺がなっていた。
 
 
 
下る途中からは,涌蓋山がきれいに見えていた。
 
 
 
下山するうち,陽が射してきた。
 
 
 
そして,我が家が勝手に名付けた「すべりの谷」にさしかかる。
お約束通りに滑ってしまう息子だった。
 
 
 
下山後はやまなみ牧場でちょっと遊んで,いつもの店で夕食をとり,
温泉に入って,下道で帰路に着いた。
 
 
 
ガスはかかっていたけれど,久住はやっぱりきれいだな。
さあ,今度来るときは,扇ヶ鼻に行くぞ!!